最近インターネットで検索をすると、結果をまとめた文章が最初に表示されて、それを見るだけで期待した情報が網羅されていて事が済んでしまうことが多くなりました。
これまでなら、その後リストされた各サイトの中からそれらしいサイトを選び出し、順番にアクセスしていく必要がありましたから手間が省けます。
検索するのは必要な情報を知りたいからですから、用が済めばそれ以上サイトをめぐる理由はありません。
インターネットの利用がさらに便利になるので喜んでいいところですが、どうもサイトを運営している人からすればたまったものではないらしいです。
テレビ、新聞などの既存メディアを打ち負かしつつあるインターネットですが、お金儲けの仕組みはこれまでの媒体と同じ広告収入が主なわけです。ですからまずサイトのヒット数を稼いでその勢いで広告もクリックしてもらわなければお金になりません。
そこをAIが要約した文章を提供してサイトを訪問する人がいなくなれば、AIによる情報のタダ取りを指を加えて眺めているだけになってしまいます。
これはビジネスモデルの崩壊です。
だいたい傾向として、インターネットのサイトはただでさえ内容の薄い情報を、冗長に書いて量を膨らまそうとしますから、AIが要約したものが好まれるのも致し方がないところです。
またサイトの見栄えやSEOに工夫することが流行った時期もありましたが、そんなものにも価値がまったくなくなります。
AIに読み取られないようにパスワードで武装した会員制のサイトとか、会員だけに有料で情報を配信するようなサイト設計が必要になってしまうのでしょうか?
同じ広告が主体と言っても、新聞や雑誌は購入するというハードルがありますから、インターネットに公開している情報よりはAIに侵食されにくいかもしれませrん。
AIによって変わる世界がまた一つ増えてしまいました。