タイパとものぐさは紙一重

最近の流行として「タイパ」を重視する傾向があるらしいですが、パフォーマンスを気にするのは別に最近に限ったことではありません。

価格に対する満足度としてコストパフォーマンスがよく使われますが、それが時間に変わっっただけです。

しかし、時間を気にするということは、現代人は時間が足りないという思いが強いということなのでしょうか?

よくスマートホンを使う時間が1日に平均5時間だとか6時間だとかいう数字が飛び交いますが、かなりの時間をスマートホンに費やしてしまう結果、残りの時間で出来るだけ手っ取り早くことを済ませないといけなくなったのでしょうか?

スマートホンを利用する時間が、実は最もタイパが悪いことになかなか気付けません!

昔の話で、エジソンがあれほどいろいろな発明をしたのは、面倒なことを機械んみやらせようとしたのがきっかけだったということですから、「ものぐさは発明の母」とはよく言ったものです。

日本人の労働生産性が世界最低水準であることが問題視されていますが、今ならスマートホンを利用する時間を1日数時間削るだけで、生産性が飛躍的に向上しそうです。

ところで、これほどタイパを気にする人が暮らす日本で、人がやりたがらない仕事は人手不足で社会の基盤が揺らいでいるというニュースも多くなりました

要するにタイパ良くと言いながら、好きなことしかしなくなっただけなのでしょう。これもインターネットやSNSによる思考の極端化の現れなのかもしれまん。

今はタイパが流行だと言っているだけで済んでいますが、タイパを求めすぎて社会が立ち行かなくならないことを願いたいものです。

ネット販売のダークパターン

NIKKEI.COMに「通販7割でダークパターン 定期購入欄に印、購入に会員登録必須」という記事が掲載されています。

インターネットを介した販売で、意図しないのに定期購入になっていたり、購入には会員登録が必要だたりという不本位な契約に結びつく仕組みが、通販サイトの7割で確認されたと言うことです。

契約者を騙そうとしているなら詐欺に近い行為になりますが、小さい文字でも条件が記載されていれば見なかった方が悪いという開き直りができます。

このような商法はインターネットに限らず、印刷された保険や銀行預金の案内でも、小さい文字で但し書きが添えられたものがたくさんあります。

おそらく今回7割にダークパターンがあったということですが、残りの3割はそもそも基本契約がダークであったり、ダークパターンの必要性や余地がないような商品だったのかもしれません。

これは何も今に始まったことではなくて、昔は市場の八百屋で「これはおまけだよ!」と言って誰にでもおまけをしていたり、「100円でいいよ!」と言ってももともと100円以下のものであったりすることはあったように思います。

それは商売の常套であって、それでお互いが気持ちよく買い物ができればそれで良いことなのでしょう。

ただ、インターネットでは相手が目の前にいないので、疑問があっても容易に尋ねることもできないですし、考え直して解約することも容易にできないところに問題があります。

解約ができない、会員から脱退できないというのは、かつての携帯電話会社や保険会社などではよくありましたが、これも実店舗では買うまで店員がつきまとうのと同じと言えば似たようなものかと。

要するに、商売というのは騙すギリギリの契約に持ち込もうとするのが常だと諦めて、小さい文字でも拡大してすべて読んで、納得した上でポッチッとするように心がけましょうということですね。(はい、心がけます。)

40度超えを競っている場合ではなくなった

数年前までは、日本で今年一番の暑さを都市ごとに競い合っていたような記憶があります。日本で一番暑いことが名物のような扱いでした。

しかし、今年の暑さはそんな遊んでいる場合ではなく、正に生死を分ける事態です。日本で一番暑い都市は、行くのを避けられることはあっても決して名物にはなりません。

しかもこれが世界中の北半球で同時に起こっていますから、地球温暖化は誰の目にも明白です。

確かに温暖化か寒冷化のどちらに傾くかはボートの揺れに似ていて、どちらにひっくり返るかは時の運のような説もありますから、毎年必ず気温が上がり続けるかどうかも定かではありません。

また二酸化炭素の排出量を規制してきましたが、その二酸化炭素排出量が燃焼時に少ないと言われてきた天然ガスが、今となっては算出時に大量のメタンを空中に放出していて、そちらのほうが二酸化炭素より地球温暖化効果が高いのではないかという説も出ていて、これは結局人類が文明の使用を諦める以外に対策はないのではないかと思えてきます。

それが無理なら人類は滅亡する!

なんか経済やお金が絡んでいると一向に解決しない問題のような気がしてきます。

恐竜が滅亡した理由を、人類が大隕石だと推測しているように、人類の滅亡の原因はお金への執着だったと未来の高等生物たちに推測されてしまうかもしれません。

USの関税交渉

自動車に対するUSの輸入関税が、25%から15%に減額されたと言うニュースで、ホッとする産業界や経済界の反応がニュースに溢れています。

そもそもUSが発表する数字はどれもこれも怪しいものばかりで、25%が本気だったのかも怪しいところですが、各国も日本の数字をたたき台にして、さらに良い数字をひねり出す交渉を進めることでしょう。

何事も相対的にしか良し悪しを判断できないと見えて、日本ち同じように各国の政治家の手腕を評価する指標として、関税率は分りやすい評価となっているようです。

日本より関税が低くなったり減額率が高ければ、その国の政治家は日本より良いという尺度ができつつあります。政治家を世界各国と比較してできが良いか悪いかを判断できる格好の機会と言えます。

考えてみれば、トランプ大統領はUSが輸入関税を増やして国の税収が増えた分を、国民の所得税を減らすと言っていましたから、輸入関税分を製品価格に転嫁するするというのはおかしな話です。

アメリカ人の所得税をその他の企業が肩代わりする訳ですから、USにとってこれほどうまい話はありません。

関税分はアメリカの消費者が負担してこそ所得税減税に結びつくのであって、どうして輸出元の企業が負担することになるのでしょうか?

これは何もせずに国益を稼ぐ魔法です!

これを真似して理由のわからない関税スキームをひねり出す首脳が、他の国にも現れることがないように願いたいものです。

法律にまさるマナーと倫理

犯罪や事件があると、なになにと言う法律に違反しているから禁錮刑や罰金が示されるわけです。

なるほど法律に書かれていると、その罪の重さや罰則が誰の目にも明確になりますから、本人が納得するかどうかは別にして、世間的には明文化された法律によって客観的に罪を理解することができるのです。

ところが、法律だけではなかなか全ての人間の所業の良し悪しを判断できないものです。

法律で裁くまでもない些細なことや、法律の前に人間としてやってはいけないことなど、法律でカバーする範疇外の迷惑なことや事件は以外にたくさんあります。

そのような迷惑な行為に対して、やった本人は「法律のどこに書いてあるのか?」などと言って開き直るのですが、法律に書いていないことこそ基本中の基本、それが分からないのなら人間失格ということでしょう。

日本でマナーと言うと、西洋式のテーブルマナーや茶道華道での仕草のように、どちらかと言えば厳密で杓子定規に思えるようなものを思い浮かべますが、基本は他人を思いやる気持ち、自分が同じことをされたらどう感じるかを察することです。

ですから、どうしても日本ではマナーは普通以上の高度な作法と思いがちですが、普段の他人に対する配慮、気遣いが重要なのです。

そもそもマナーや倫理を親や学校から学機会がありません。だから古典の書物を読む必要があるのですが、最近は文学作品のカテゴリーが増えすぎていて、倫理感を養うような作品に出くわすのは至難の業です。

ニュースでは、日本の政治家が倫理観のない事件を頻繁に引き起こし、海外では倫理観は言うに及ばず、明文化した法律さえも無視して暴挙を振る舞う政治家が溢れかえっています。

21世紀が破壊と崩壊の時代だったという歴史を残さないためにも、倫理とマナーの意味を考え直す必要がありそうです。