日産に続いてパナソニックも

日産が大量のレイオフを発表したら、パナソニックもレイオフの発表です。

リストラクチャリングと言う言葉は、もう聞かなくなりました。

日本を代表する大企業(かつては超一流企業と崇められた企業)で大量のレイオフが発生しています。

工場を閉鎖しなければ会社が潰れる!

私も製造業に30年以上携わって来ましたから、クビになる人達の言い分はよく分かります。

「まだ雇い続けるお金はあるだろう」と。

確かに雇われている人にとっては、あと数年、あるいは十数年かもしれません。でも経営者にとっては、今黒字化しなければ自分の首が飛ぶ。

どっちが先かという話で、決定権を持っているのは経営者。

経営者になれなかった雇用者は、決定に従うしか選択肢はありません。

日本の従来の雇用関係では、終身雇用が当然のように思われていましたが、今になって思えば経済が拡張し続けていた時代でしか通用しない常識でした。

それは常識ではなく一時の思い込みに過ぎません。

バブル崩壊から、パナソニックは業績が向上した事がありません。松下幸之助を冠した社名や社訓をことごとく否定しておきながら、過去の遺産を食いつぶしていただけです。

日産も20世紀が終わる頃に盛んにCMを流して、これからの自動車は日産が主導するというような主張をしていましたが、発表される新技術はどれも過去の技術を焼き直した安っぽいものばかりだったような記憶があります。

過去に蓄えた資産を食い潰していく老後のようです。

企業には年金はありませんから、年金で経費を賄うことさえできません。

会社の経費を自力で稼がなければなりませんが、稼ぐ力がなければ経費(給与も含む)を減らすしか方策はありません。

これが一部の企業だけの話なら社会面のネタになりますが、日本の多くの企業に同じ問題が存在しているなら政治の問題になります。

日本を代表する(していた)企業の問題には、もっと注視していく必要がありそうです。

生成AIでなくなる職業

折につけてAIが話題になりますが、相変わらず日本ではまがい物扱いをされて、なかなか実業務での採用に至らないケースが多いようです。

「初物は信用ならん!」という老害があいも変わらずはびこっているようで、その有効性の検証や効果的な運用方法を考えるという取り組みをしないで、食わず嫌いのまま時代遅れになってしまう経営者が多いのでしょう。

まあ、日本国内だけならどこも真剣にAIを採用しないでしょうから、どんぐりの背比べで差がつかないように見えるのでしょうが、うさぎのように跳躍していく世界企業から見ればのろい亀であることには違いありません。

昔話ならうさぎは油断して休憩するのですが、最近のうさぎは休憩をする時もAIを動かし続けますから、差が広がるばかりです。

まあ、差が広がりすぎて見えなくなってしまえば、どれだけ遅れているのかさえ分からなくなりますから、これはほぼ「デジタル鎖国」と言えるでしょう。

最近までAIによって消えてしまう職業に、スーパーのレジ打ちやトラックの運転手などが挙げられていましたが、実際はAIによって高給取りのコンサルタントが真っ先に消えてしまうのは疑う余地もありません。

その次は、コンサルタントに自分の本来の仕事を任せていた社長でしょうか? コンサルタントも社長も人間である必要はありませんから。

会長は業界人との付き合いが必要ですから、人間でなければなりません。AIは飲み食いができませんから。

意外とスーパーのレジ打ちやトラックの運転手は、職業としてしぶとく残ってしまうような気がします。思ったより全て機械化するのにお金がかかりそうです。

それに比べてデシジョンメーキングなんてデジタルだけで完結します。

コンサルタントと社長がいなくなれば、企業としてもこれまで高い経費を払ってきましたから、一番経費削減には有効でしょう。

真っ先に抹殺されるのは、無駄に高い経費からということです。

コンサルタントと社長の皆様は、どうぞお気をつけて!