人間と自動運転のどちらが上手?

いろいろなところで自動運転の実用化のための試行が始まっています。

特に最近は外国人の運転が増えてきたり、日本人でも運転の技術に問題があるようなケースもあります。高齢化が取り沙汰されることも多いですが、どうも人間の運転能力が劣ってきているように感じることも多くなりました。

進化する自動運転技術と低下する人間の運転能力が、近いうちに入れ替わる可能性が高いですが、もうすでに自動運転より劣っている運転を披露している人間も、2割や3割ぐらいはいるのではないかと思っています。

自動運転が普及した場合、事故の責任を誰が負うのかといった問題がありますが、それらの自動運転に関する法律整備を、議論を深めて早急に方向性を出す必要があるでしょう。

マイカーを持つことは長い間富の象徴でありましたが、単なる移動手段の一つとして自家用車の所有や運転に対しての憧れといったものは、徐々に減ってきているように思います。

そうなってくると、安全性や費用の観点で人による運転と自動運転の優劣だけで、一旦自動運転が優位に立ったら一気に逆転するかもしれません。

まあ一気にと言っても2~3年で大きく変わるとは思えませんが、オートマチックがマニュアルミッションを駆逐したように、最近のタイパ・コスパ重視の風潮ならば10年ぐらい先には自動運転が大勢を占めている可能性もあるでしょう。

“Fun to Drive”を楽しむなら今のうちかもしれません。

AIは知ったかぶり(2)プログラミングが得意

AIはプログラミングも得意だと評判です。

簡単なアルゴリズムで一からプログラムを書くなら、自分でうんうん考えるより余程完結でシンプルなコードを生成します。

これまでなら、インターネットを検索しまくって集めた情報を、貼り合わせてコーディングしなければならなかったものが、AIが提示するコードをコピーするだけで即実行に移せます。

おそらくインターネット上に存在するアルゴリズムの中で、最も熟れたコードを一瞬で手に入れることができるでしょう。

最近は文系の人でもプログラムが作れる(ような)、ノーコードという手法が企業で採用されつつありますが、実際は何らかのコードが影で動作するわけですから、AIが作ったコードを実行するのと変わりはありません。

どちらが後々のメンテナンス性に優れるかと言う観点は大事ですが、そもそもAIに指示しただけでできたコードを、わざわざ人手でメインテナンスする必要もないでしょうから、システムのメインテナンスという言葉さえも死語になる可能性があるいます。

オープンソースでデータの加工が簡単にできる、Apache NiFiというものがあります。

ワードやパワーポイントを使うように、必要な処理を選んで内容を設定し、処理間を接続します。

すると大量のデータから必要なものだけを抜き出して、いろいろな処理を加えた後、指定した形式で保存することができます。

これらの設定が、グラフィックユーザーインターフェースによって、フローチャートを書くだけでプログラムが完成するのです。

ところが処理の設定には複雑なものがあって、Geminiが言うやり方ではエラーが出続けて、何度やっても先に進めません。

そこでChatGPTにエラーの内容を伝えたところ、その処理は条件をコンテナとして保存するので、処理名を付けてその中に処理内容を記載すればよいと指示されました。

確かにChatGPTをのやり方は正解で、エラーが消えて先に進めることができました。

まあ、頭の良い二人のクラスメートに聞いたら、違うことを教えられたなんてことはよくあります。

同じ質問を別のクラスメートに聞き直すのは、人間なら気を悪くしそうですが、AIはその辺りはドライです。

気兼ねなく聞き比べられるのもAIの長所かもしれません。

AIは知ったかぶり(1)年末調整

AIが将来、人間の仕事を奪うという話がだんだん現実的人っていて、これまでテクノロジーで犠牲になってきたブルーカラーだけでなく、ホワイトカラーにも矛先が向いてきました。

ただ最近のニュースを見ていると、人間の能力が低下してきているのではないかと思えるような事件も多く、AIのや自動化をもっと早く進めないと人間の生活に支障が出てくるのではないかと思ってしまいます。

時に年末調整の時期が来て手当の過払を払い戻すことになり、それによる所得税額の計算を複数年に渡ってやろうとしたのです。

ところが、事の複雑さにうんざりして、これはAIに任せるに限ると各種控除や税率の計算を任せてみたのでした。

そもそも所得税の計算が複雑になっているのは、今年、来年と続く所得税制の変更が原因なのですが、毎年控除額が変わったり、扶養控除がなくなったりと、以前からの常識が通用しなくなっております。

GeminiとChatGPTを並行して試してみたのですが、こちらの条件を入れた文章をうまく読み取って、複数年の控除額や税率をうまく組み合わせて、表形式で結果を出してくれます。

あっという間に比較して計算結果を出してくれるものですから、これからはAIにすべてお任せだなと思ったところ、今年から施行された控除額を誤って計算している箇所があります。

この点を指摘すると、AIは「うっかりしておりました」とすぐに訂正した結果を表示してくれるのですが、再び確認すると子供の扶養控除が以前のように引かれています。

どうもAIはそれらしく速く計算することは得意なのですが、正しく計算することは苦手のようです。

人間でも、何でも知っているような顔をして得意顔で説明するも、肝心なところで抜けている人っていますよね。

まさにそれです!

雑談する相手としては良いのかもしれませんが、明らかに正解がある問題の答えを導き出すには、まだあまり期待してはいけないようです。

複雑な問題を理解して、その答えを迅速に導き出すのは見事ですが、あくまで正確性はいとわない、おおらかな態度が必要なようです。

テクノロジー軽視の日本

日本のテクノロジー関連の貿易収支が、数十兆円いや数百兆円の赤字だというニュースがあります。

日本がいくら自動車などの製品を一生懸命作って輸出しても、USの巨大IT企業に支払う利用料が巨額で、トランプ氏が言っているほどUSの赤字は厳しくないのです。

スマートホンがアップルとグーグル、パソコンがマイクロソフトと、誰でも容易にUSに貢いで事に気づきます。

自動車のような最終工業製品なら、それを買わない人は貢がないわけですが、スマートホンやパソコンのOSとなると、産業だけでなく普段の生活からビッタリ沼にはまり込んでいますから、否応なしにUSに貢まくっているということでしょう。

それを受けて、よくなぜ日本がテクノロジーの開発でUSに負けているのかという疑問が出てきて、やれ理系をもっと増やせなどという方向に議論が向きがちですが、おそらく理系の優越などはそれほど影響せず、投資の考え方や政治的戦略などが決定的に違うことが影響しているのだと思います。

とくに最近の企業経営は株主重視が顕著で、たかが数年株を保有するような株主にへつらうために、長年ともに歩む従業員の給与を低く抑え、その結果従業員は転職を繰り返し、企業の業績は頭打ちになってしまうのです。

要するに日本では、USのような投資を短期で繰り返して成長していくという方法論は向いておらず、長く丁寧に仲間と一緒に育てていくという方法論が向いているのでしょう。

逆にUSの人を見ていると、「長く丁寧に」がいかにも相応しくないわけで、一発逆転を狙う方が性分にあっているわけです。

90年代は株主優先、経営者優遇を打ち出して、良い株主と良い経営者を集めると企業は成長すると考えましたが、それは日本には相応しくなかった愚策だったと反省して、日本的な企業経営、経営者も従業員もともに成長でいるような産業構造にしていかなければなりません。

AI閣僚にAI俳優

またAIの話になります。

AI閣僚やAI俳優と聞くとなんだか味気がないと感じる人も多いでしょう。なんせまだ実績がありませんから、その良さを判断する材料がありません。

1年か2年ぐらいの試行期間は必要だと思いますが、AIが代わりになったときのメリットとデメリットが列挙されるようになると、その評判がまた新たな評判を読んで、人気俳優が一流の仲間入するときと同じ様に、世間のAIに対する定評が近いうちに形作られるかもしれません。

政治家にしても芸能人にしても人間には良いところと悪いところがありますから、これまでも散々人間の汚いところや自分勝手なところを露呈して失脚してきた有名人は、枚挙にいとまがありません。

自動運転でもそうですが、AIは人間の平均値を狙っても評価されず、最高のレベルの人間と同等であることが目標となります。

多少人間の仕事の代わりができるようになったとしても、常にあるレベル以上の人間を上回らなければなりませんから、技術的に難しいことであるのは確かでしょう。

しかし、一旦優秀な人間のレベルに達してしまえば、優秀以下の人間には用がなくなってしまいます。これは恐ろしいことです。

特定の技能だけがAIに置き換わるだけなら良いですが、仕事で使う人間の能力にはそれほどバリエーションがあるわけではありません。

AIに置き換えられる職業をリストアップするより、AIがでは絶対に置き換えられない職業を選ぶ方が簡単かもしれません。

人々がまだAIの全部の可能性に気づいていないうちに、AIでに絶対できないスキルを獲得しておく必要があるかもしれません。