お歳暮とファックス

大変私事で恐縮ですが、2週間ほど前にお歳暮を送ったところ、発送業務を行う部門へのファックスが送信されていなかったということで、先方に届いていなかったというトラブルがありました。

ちょっと前までは日本の技術は世界の最先端を行っているという感覚がありましたが、実際は未だにアナログ技術に頼っていて、ガラ携だけでなくあらゆるところに過去の技術が取り残されていると話題になりました。

その最たるものがファックスで、特に役所関係で頻繁にやり取りされていることが取り上げられたことがありました。

政府はマイナンバーカードでデジタル化を進める起爆剤にしようと躍起ですが、まだまだ民間企業でもファックスに頼った業務が続いているようです。

ファックスは登場したときから問題があって、送信したというログが残っていたとしても受信先でファックスの髪が切れていたとか、ファックスの紙を誰かが持ち去ってないとか、風で飛んでしまったとか、字がつぶれて読めないとか、通信手段としては非常に厄介なものでした。

その後、ファックス機器の使いやすさでは少しばかり改善されたとしても、ファックスが持つ不確実性はあまり改善できなかったように思います。

よく言った言わないで揉めることがありますが、まったくそれを絵に書いたようなトラブルがファックスには付き物でした。

発注業務のような顧客の目につかないところでは、従業員が手作業でやっていたとしても表には現れないので、非効率な作業が改善されず取り残されがちです。

日本の労働生産性が低い理由の一つを垣間見たような気がします。

さて今回の問題をきっかけに、その業者の業務が改善されるでしょうか?

いや、それよりお歳暮やお中元のしきたりそのものが非効率なのか?

年賀状の衰退

年末になり、そろそろ年賀状の用意をしなければならないと思い、まずは前回お送りした方々の住所録を整理しようとして困ったことに気づきました。

郵便局が数年来提供してきた「はがきデザインキット」が使えない!

ダウンロードしたパソコンアプリですから前回と同じように使えそうなものですが、ちゃんと時限爆弾が仕掛けられていて、今は既存の住所録をCSVファイルに書き出すことしかできなくなっています。

そういえば、年末の定番風景だった郵便局前の年賀状販売コーナーが最近見かけなくなったと思っていましたが、ついに郵便局も年賀状の拡販をあきらめたのでしょう。

「はがきデザインキット」の最新版も確かにリリースはされているようですが、宛名書き機能はなく、通信面のデザインを選択することしかできません。

デザインだけならはがきサイズに印刷できる方法さえあればよいわけで、面倒な宛名書きが自動的にできるところに年賀状アプリの存在価値があったのです。

以前は本屋の店頭に年賀状のデザイン集が積み上げられていましたが、そもそも最近は本屋にすら行ったことがないような気がします。

とりあえずキヤノンのサイトから気に入ったデザインをダウンロードしたところ、すんなり今年のデザインが決定して、一気に印刷したらあとは宛名書きを残すのみ。

ワープロなどで住所録から印刷する設定の手間と手書きの手間を天秤にかけると、おそらく手書きの方が楽そうです。枚数も減ってきていますから、今年は手書き宛名でいきましょう。

郵便局の年賀はがきのバリエーションも、以前のように薄い色付きとかがなくなり、切手面のデザインの違いとインクジェット紙かどうかの違いぐらいしかなくなりました。

ネットでは年賀状じまいのマナー的な記事が増えてきましたし、コロナ禍で日常の生活が変わってきているついでに、年賀状の習慣も数年後には廃れてしまうのかもしれません。

これもまた進歩と言うのでしょうか?