混雑時の日傘

最近の強烈な日差しを避けるために、日傘を差す方が増えて来ましたが、駅のホームでの使用に注意が必要だと「まいどなニュース」に掲載されています。

電車通過時の風で飛ばされる可能性や、混雑した時間帯での他人を突く危険性が指摘されています。

この手の話は、原因を作る人が被害の程度を軽く見ている事が多いところに問題があります。

「目には目を」で仕返しをするわけにも行かず、気づかないのか気づかないふりをしているのか。

傘の骨で顔や目を突かれた経験がある方は、かなり多いのではないでしょうか?

雨の日の雨傘は誰でも同じように開いていることが多いので、傘同士がぶつかることはあっても大したことにはならないのですが、日傘は一部の人しか開いていないため、接触すなわち顔面直撃になる可能性が高くなります。

日傘メーカーもそのぐらい考えても良さそうなものですが、相変わらず十分危険な先端をもった日傘がほとんどのようです。

これは使う人の責任で人に危害が加わらないように注意するべきなのですが、自分のお肌は気になっても、他人目を突くのはお構いなしなのはどうでしょうか?

雨が多い日本なのにまともに傘一つ差せないのは、民度の低さでしょうか?

日傘メーカーは、もう少し傘の利用者を啓蒙するような注意書きを添付するなり、危険性がない骨を採用するなり、企業努力が少し足りないような気がします。

いっそのこと、傘を開いたら見えるように「私は人混みでは傘を開きません!」とプリントした傘を、販売してもらいたいところです。

複雑なものには罠がある!

だいたい世の中の複雑になっているものには罠があります。

本質を見抜けないように複雑な仕組みにしておくと、罠に気づかれずに人を騙すことができます。

もし、あなたが他人を騙そうとして、簡単に見抜ける罠を仕掛けますか? もし地面に罠を仕掛けるなら、葉っぱや土でカモフラージュしますよね。

ですから世の中で複雑だなと思うものには、簡単に見抜けないようにしているだけのことが多いです。

例えば税金の話。

確定申告をしてみれば分かりますが、たかだか数枚のエクセルの表があれば結果が出る程度のことですが、それを如何にも複雑なもののように見せて、税理士の先生でなければすべてを理解できないぐらいに複雑で高等なもののように見せかけています。実際はいくつかの算数の式の組み合わせに過ぎません。

もちろんその計算の根拠になる数式を決めるためには、経済学や社会学、歴史や産業の仕組みが関わっているのでしょうが、税金の話に落とし込んだら後は加減乗除だけで解決します。

それに年金問題。

これはやはりその年齢にならなければ真剣に考えることもありませんから、サラリーマンなら定年が間近にならないと年金額を気にすることもないでしょうし、ねんきん定期便も他人事のように思う人が多いのではないでしょうか?

これもやたら複雑になっていますが、色々な例外や後から追加された制度などでごちゃごちゃになっているだけで、やはり算数の問題に過ぎません。

でも複雑で分かりにくくしておかないと、問題が起こったときになぜだなぜだと非難轟々になりますから、できるだけ理解できる人を少なくするために、日本人の知能程度を考慮して十分に分かりにくくしておく必要があるのでしょう。

最近色々と問題を起こしているマイナンバーカードにしても、戸籍や健康保険の制度を古いまま、複雑なままでデジタル化を無理やり取り込もうとするから、無駄な労力が発生する割には先に進まない訳で、まず戸籍や健康保険制度をデジタル化に対応できるように前処理をしてから、マイナンバーカードに統合する必要があったと思います。

すべての戸籍で使われている漢字を、新しい文字コードを振ってフォントも作ってデジタル化するなんて、それはデジタル化ではなくデジタルでアナログを無理やり表現しているだけ!

「デジタイズ」には「サンプリング」という処理が必要ですから、まず元のデータをサンプリングするところから始めるべきでしょう。

このようなことは十分理解している人が、省庁や開発メンバーにもいたと思います。しかし、流れに任せてしまった方が楽だという大勢の考えが、現状を招いたのではないかと思います。

複雑は仕組み、複雑な社会は国民への挑戦だと思って、絡まった糸を解きほぐすように我慢強く、生き抜いていくことが必要なのでしょう。