新聞ニュースの退化

いつの頃でしょうか? 新聞のニュースの見出しが正しく意味を伝えなくなり始めたのは。

私の記憶では、80年代中頃だったような気がします。ちょうど新聞写植がコンピューター化され始めた頃です。

当時、新聞記事の読み方は、ざっとニュースの見出しだけを眺めて、注意を引いた記事だけじっくり読むことが当たり前のことのように言われていました。

ところがどうもニュースの見出しを見ただけでは、ニュースの内容が正しく読み取れないことが多くなったのです。

それまでなら見出しに興味を持って記事の本文を読み進めても、見出しと意味が違っているようなことはなかったのですが、80年代から見出しと記事が一致しないことが増えてきました。

この傾向は最近になっても変わっていません。わざと意外な見出しを付けて、記事に引き込もうとしているのかと思うほどです。

ニュースの見出し・タイトルは、一瞬でその記事の意味や概要を把握できるようになっているべきだと思うのですが、かなりの確率で記事の意図と違う意味に取れるような見出しになっていることが少なくありません。

どのような意図があってそのような見出しになるのか不明ですが、その頃から新聞の購読が減少していたのと全く関係がないとは言い切れないような気がします。

つまり新聞記事の信憑性に、購読者が疑問を抱き始めたのではないでしょうか?

新聞記事のタイトルが過激で、ぎょっとして記事を読み進めたら、大したことが書かれていないことがよくあります。

週刊誌と同じ手法だといえばそのとおりですが、新聞ならそのような手段を取らずにまともにニュースを伝えて欲しいものです。

インターネットが新聞の購読が減少した主な原因とされていて、それはその通りなのでしょうが、新聞自体の劣化も原因の一つではないかと思います。

新入社員は電話が嫌い?

よくニュースで見かける話題に、「最近の新入社員は業務電話がとても嫌いで、退職する理由にもなる」というものがあります。

分析としては、最近の過程には固定電話が減ってみんなが個人持ちのスマートホンを使っているので、電話が自分の知らない人からかかってくるという経験がないということらしいです。

これだけが嫌いな理由ではないでしょうが、まあさもありなんという感じがします。

しかし、昔の新入社員が業務電話が得意だったかといえば、そうでもなかったような気がします。

実際業務電話といえば、お得意さまのえらいさんが、今では明らかにカスハラと見なせるような態度で、電話の向こうで怒鳴っていたわけです。

これを平気でこなしていた新入社員が、昔はたくさんいたとは思えません。

みんなそれなりに業務電話は苦手だったのです。(私にも経験あり!)

固定電話が減ったなどというのは、取ってつけた理由であって本質ではありません。業務電話が鬱陶しいのは今も昔も変わりません。

更に昔は偉い人は偉いとふんぞり返っているのが普通でしたから、そこに社会人としてのマナーなどは存在しません。

「長いものには巻かれろ」、「強いものには負けろ」といった世界ですから、我慢するしかなかったのです。

つまり、新入社員が業務電話を嫌いと言えるような社会に、やっと令和になってなった言う事でしょう。これは喜ばしいことです。

ぜひ新入社員が嫌にならない、まともな業務電話を目指してもらいたいものです。