公的年金は3階建て?

よく年金の説明に使われる「公的年金は3階建て」という文句がありますが、いかにも日本の年金制度は手厚く、何重にも保証が積み重なっているので安心だと思わせようとしています。

保険の勧誘によく似ていて、いろいろな事態を想定して保証するのはいいのですが、けっして起こり得ないような事態に対しても保証があるから安心だという、詐欺まがいの宣伝文句もたくさんあります。

自営業や従業員数の少ない従業員なら平屋でペラペラの、最低限の生活も保証できない国民年金しかなく、会社員でも2階の厚生年金が増えるものの、それでも安心とは言えません。

そして3階建てといえば、それは年金と同じ定年後にしか受け取ることができない個人的な貯金に過ぎません。確定居室年金は企業が本来払うべき給与の一部ですから、これを公的年金の一部に組み入れてしまうのは虫が良すぎます。どこにも公的年金と呼べる要素がない!

しかも国民年金は支払額が少ないために、厚生年金の積立金を狙って年金額を維持しようとしています。これを国民年金の破綻と言わずになんと言いましょう!

年金制度の改革の必要性が叫ばれて何十年も経ち、今だに同じところで議論(と呼べるかどうか分かりませんが)している様を見て、100年は大丈夫だと言われた年金制度が、100年後も同じ問題を抱え続けていることを予想するのは私だけでしょうか?

兵庫県知事に品格はないのか?

兵庫県の斉藤知事に非難が集まっています。

初めのうちは事態がよく分からないこともあって情勢は五分五分でしたが、最近になって次々と明らかにされる事実に、世間でも8割方「黒」判定をしている方も多いのではないでしょうか?

あらゆるハラスメントは、程度の差によって黒か白か判定される事が多いので、最初はグレーに見えていても、だんだん限りなく黒に近くなってしまうことがあります。

グレーから白になることはあまりないかもしれません。

曰く「火のないところに煙は立たない」

ハラスメントは法律で細かく規定されているわけではありませんから、規定があってもいい加減な法解釈がまかり通る曖昧国家の日本ですから、法律もないハラスメントが正しく裁かれる理由がありません。

ですから法律によって犯罪と判定される前に、マナーや常識による大人の判断が重要になります。

最近、どこからがセクハラになるかという判断の基準に、「自分の子供や親に対してできないことを他人にしたら、それはセクハラだ」と言われることがあります。

身内に対してもひどいことをする事件があとを絶ちませんが、そのような生まれつきの犯罪者でなく普通の人なら、身内にされたら嫌なことというのはある種妥当な判断基準なのかもしれません。

今回の知事に関しては、地元の特産品を国の役人からせがまれて「セコい」と思うのなら、知事がやったことは「セコい」ことになります。

得てして他人に厳しい人は自分にはゆるいことが多いので、如何に客観的に状況を判断できるかある程度の知性は必要でしょうが、最低限の知性があれば適切に判断できるはずでしょう。

何も知事だけでなく、社内の上司と部下、医者と患者、役所と住民など、上下関係によって醸し出される不条理な環境はいくらでもあります。

いっそのこと、未来の社会では一切の上下環境を廃止して、上の立場を利用することを禁止してはどうでしょう?(って社会主義者が最初にほざく戯言か?)