兵庫県知事のパワハラ騒動

長い間騒動が収まらない兵庫県知事のパワハラ騒動。

複数の職員が亡くなっている事態ですから、慎重に判断しなければならないのでしょうが、パワハラか合理的な指導の一環かという禅問答も一向に進展の兆しがありません。

考え方の相違と言ってしまえばそれまでで、すべての犯罪も加害者は合理的と思い込んでいるケースがほとんどです。

昔の学校のクラブで、先輩が後輩をしごいたりいじめたりしていたのと同じ理屈です。

まあパワハラを受けた職員が、全く不利にならずに転職できれば辞めたら良いだけで、周りに職員がいなくなった知事は裸の王様、何もできずに立ち尽くすだけです。

知事は県庁の単なる看板であり、実際に業務を行うのはそこにいる職員ですから、本来知事が偉そうにする理由がありません。いかに職員が心地よく業務をこなせるように気遣うのが知事の仕事のはずです。

大きな勘違いがあったわけで、それは本人の過去に受けた仕打ちの腹いせ的なものだったのかもしれません。

それなりに賢いことは知事に必要でしょうが、賢く振る舞える人を選ぶのは難しいのでしょう。

最近はいろいろな性格判断が流行っているようですが、それらとAIを組み合わせて、知事に当選してからの行動推測をもとに選挙すると良いかもしれません。

でも数値化してそれで選挙が決まってしまうようになると、選挙の意味がなくなってしまいます。

だって、住民が代表として一生懸命考えて選ぶのですから、AIが判断するより確かなはずです。

(あれっ、一生懸命考えてたかなぁ、、、)

いくら考えても候補者以上の当選者は出せない!

公的年金は3階建て?

よく年金の説明に使われる「公的年金は3階建て」という文句がありますが、いかにも日本の年金制度は手厚く、何重にも保証が積み重なっているので安心だと思わせようとしています。

保険の勧誘によく似ていて、いろいろな事態を想定して保証するのはいいのですが、けっして起こり得ないような事態に対しても保証があるから安心だという、詐欺まがいの宣伝文句もたくさんあります。

自営業や従業員数の少ない従業員なら平屋でペラペラの、最低限の生活も保証できない国民年金しかなく、会社員でも2階の厚生年金が増えるものの、それでも安心とは言えません。

そして3階建てといえば、それは年金と同じ定年後にしか受け取ることができない個人的な貯金に過ぎません。確定居室年金は企業が本来払うべき給与の一部ですから、これを公的年金の一部に組み入れてしまうのは虫が良すぎます。どこにも公的年金と呼べる要素がない!

しかも国民年金は支払額が少ないために、厚生年金の積立金を狙って年金額を維持しようとしています。これを国民年金の破綻と言わずになんと言いましょう!

年金制度の改革の必要性が叫ばれて何十年も経ち、今だに同じところで議論(と呼べるかどうか分かりませんが)している様を見て、100年は大丈夫だと言われた年金制度が、100年後も同じ問題を抱え続けていることを予想するのは私だけでしょうか?

兵庫県知事に品格はないのか?

兵庫県の斉藤知事に非難が集まっています。

初めのうちは事態がよく分からないこともあって情勢は五分五分でしたが、最近になって次々と明らかにされる事実に、世間でも8割方「黒」判定をしている方も多いのではないでしょうか?

あらゆるハラスメントは、程度の差によって黒か白か判定される事が多いので、最初はグレーに見えていても、だんだん限りなく黒に近くなってしまうことがあります。

グレーから白になることはあまりないかもしれません。

曰く「火のないところに煙は立たない」

ハラスメントは法律で細かく規定されているわけではありませんから、規定があってもいい加減な法解釈がまかり通る曖昧国家の日本ですから、法律もないハラスメントが正しく裁かれる理由がありません。

ですから法律によって犯罪と判定される前に、マナーや常識による大人の判断が重要になります。

最近、どこからがセクハラになるかという判断の基準に、「自分の子供や親に対してできないことを他人にしたら、それはセクハラだ」と言われることがあります。

身内に対してもひどいことをする事件があとを絶ちませんが、そのような生まれつきの犯罪者でなく普通の人なら、身内にされたら嫌なことというのはある種妥当な判断基準なのかもしれません。

今回の知事に関しては、地元の特産品を国の役人からせがまれて「セコい」と思うのなら、知事がやったことは「セコい」ことになります。

得てして他人に厳しい人は自分にはゆるいことが多いので、如何に客観的に状況を判断できるかある程度の知性は必要でしょうが、最低限の知性があれば適切に判断できるはずでしょう。

何も知事だけでなく、社内の上司と部下、医者と患者、役所と住民など、上下関係によって醸し出される不条理な環境はいくらでもあります。

いっそのこと、未来の社会では一切の上下環境を廃止して、上の立場を利用することを禁止してはどうでしょう?(って社会主義者が最初にほざく戯言か?)

潜水艦みたいに隠せなかった?

川崎重工業による潜水艦を使った裏金工作事件。

その中から出てくるのは、2社による寡占事業が長年続いているのに、なぜ接待をしないといけないのかということ。

しかも、金品を受け取っていたのは公務員である自衛官たちですから、その始末には相当な痛みを伴うことでしょう。

公務員が賄賂を受け取る事件は、近年目立たなくなりましたが以前は定番のニュースで、そのたびに大きな金額、しかも税金が私利私欲のために無駄に使われているために大きな非難を浴びてきました。

今更ながらこのようなことが発覚して、しかもその必要性が理解できないという特殊な事件になっています。

自衛隊の潜水艦の部署は優秀なエリート集団ということらしいですが、その過酷な業務を盾に、多少の甘い汁は吸っても当然の権利だという勝手な主張が、長年続いた寡占状態で許されてしまったのでしょうか?

神戸のハーバーランドに行くと観覧車や移築した灯台があって、休日になるとたくさんの観光客が訪れます。

その観覧車からすぐ横にある潜水艦のドックが見渡せて、よく2隻ほど潜水艦が並んでいるのが見えることがあります。

港内の遊覧船の発着場所も近く、その鮮やかな色の遊覧船とクログロした潜水艦の対比もシュール感がありますが、自衛官への金品の授受があったというのはもっとシュールなことかもしれません。

まだ発覚して間もないので今後の進展は予想できませんが、大臣を巻き込むような大きなスキャンダルに発展しないことを願います。

観光地の白タク問題

海外から訪れるインバウンド客が出発前にスマホで予約して、俗に言う「白タク」を手配して日本のタクシー業界の売上が減って迷惑しているらしいです。

有名な観光地では白タクが列をなしていて交通のじゃまになったり、交通リルールを守らなかったりと勝手し放題。白ナンバーの自家用車で営業運転をする問題が顕著化しています。

先日、USでカーシェアのシステム研究者の講演を聞いたのですが、日本で話題になっているカーシェアとは形態が異なり、あくまで乗合タクシーに近い運行を目指しているようです。

つまり現状の限られたタクシー車両とタクシードライバーを効率よく運用するために、複数の乗客を乗せてあまり遠回りをしないで複数の目的地に届けるのです。

日本でのカーシェアは全く異なっていて、白タクをタクシー事業者が雇うイメージです。自家用車(白ナンバー)を素人(1種免許のみ所持者)が運転します。

今観光地で問題になっている白タクとどう違うのか?

運行を管理するタクシー会社(のようなもの)が間に入って、運賃をピンハネしているだけのように見えます。白タクとカーシェアのニュースを同時に見ていると、同じ国の同じ時期の話題であることが疑わしくなります。

日本が得意な既得権に基づく癒着があれば正規の制度と言われて、それがなければ不法j行為とされてしまうようです。

決して観光地の白タクを認める訳ではありませんが、それなら白タクとほぼ同じことをやって、これをカーシェアなどと国民をはぐらかす呼び名で合法化するのはいかがなものでしょうか?

最近、日本の政府や行政がすることに矛盾があったり、合理性がないことが増えたように思います。

マスコミや産業界、学会も、群がって騒ぐだけではなく、継続性があって論理的な解決方法を導き出すことを念頭において、議論してもらいたいものです。