回数券と通勤手当

いつの間に鉄道会社が回数券を廃止するようになったのでしょう。

以前なら金券ショップや駅前の自動販売機で、解体されたバラ売りの回数券が売られていました。個別回数券の廃止に伴ってバラ売り回数券の販売がなくなったと思ったら、今度は回数券自体が全面的に廃止されるという事態であります。

一斉に開始されなかったため、利用者は鍋の中のゆでガエルのように気づきにくかったのではないでしょうか?

代替方法としてICカード利用でポイント還元が講じられるようですが、使えるICカードが限定されることも多く、使い勝手が良いとはいえません。

徐々に対応するICカードの種類は増えることを期待しますが、回数券の利用自体が減少傾向だったということですから、ポイント還元制度はおまけ程度ということかもしれません。

ICカードで同じ料金区間を一定回数以上乗車すれば、ポイントを還元するということですが、一定回数までの乗車にはポイントがつかないため、実質値上げになるケースが多くなりそうです。

新型コロナ禍以降、全面的で内にせよ在宅勤務が増えているでしょうから、定期券が割高になるケースも増えるでしょうから、その場合は定期券を止める人もいるのではないかと思います。

今後はICカードのサービス向上を、各社競い合うことになるのでしょうか?

ところで、これまで回数券ならば通勤回数で支払金額が決まっているので、通勤手当の計算が可能でしたが、ポイント還元になった場合、そのポイントは差し引いて通勤手当を計算するのでしょうか?

どうもポイント還元の期間は、月初めからの1ヶ月間で区切っている鉄道会社が多いようですが、ゴールデンウィークや年末年始など休日が多い時期では、割引率に影響する微妙な日数計算になることもありそうです。総務担当者泣かせのポイント還元制度になりそうです。

通勤手当の支給は法律で規定されているわけではなく、就業規則で自由に規定できるそうですから、回数券廃止によって通勤手当がどう変わるかは人それぞれでしょう。

まあ、いずれにしてもあまりややこしい計算をする必要がないことを願いたいものです。

働かないおじさん対策

よく新聞に「働かないおじさん」についてのニュースが掲載されます。

なぜ「働かないおばさん」が問題にならないか分かりませんが、おそらくおばさんはもともと勤勉だからでしょう。(勝手な想像)

さらに進む高齢化社会で、22世紀には人間の寿命が120歳になるとの予想もあります。それが実現するかどうかはともかく、健康年齢や労働人口、年金など社会全体に及ぶ影響を考慮しておく必要があるでしょう。

その高齢化の対策の一つとして、年を取っても働き続ける事ができる社会の整備があります。これを「老人介護」に習って「老人勤務」とでも呼ぶとしましょう。

「働かないおじさん」は、その老人勤務を考える上で真っ先に解決しなければならないテーマです。

で、働かないおじさんが出現する原因に、働かなくても回ってしまう、仕事を他の若い人がやってしまうということがないでしょうか?

「別に手の遅い老人が動くより、若い人がやったほうが早くて簡単」と考えたら最後、「働かないのは若者の邪魔をしないように心配りをしているからだ」と開き直って正当化しようとする老人が現れます。

そこで、現状の定年後、例えば60歳とか65歳以降の就業契約はフリーランス化して、出来高勝負の賃金形態にしてしまうと、働かないおじさんは出来高ゼロで賃金ゼロになって自然と淘汰されるのではないかと思います。

「いやいや、仕事をしないけど行くところもない老人は、賃金ゼロでも居場所を確保するため邪魔なだけ」というご指摘もあるでしょう。

それなら光熱費を徴収しましょうか?

それはさておき、仕事に見合った賃金になれば、経営者側からすれば少なくとも無駄なコストは省けますし、老人にとっても働くことの意義が見いだせます。

かく言う私は、時間給の一人業務でアウトプットが誰の目にも明確。少なくとも時間給当たりのパフォーマンスは出さないとクビになるという恐怖が常にあります。

さて「何もやらなくても良い環境だから、働かないおじさんになってしまう」という私の説明は、説得力がありましたでしょうか?