ふるさと納税をしても還付がないケース

今日のテーマは、興味のない方は無視してください。おもしろくありません。

さて、ふるさと納税で所得税の還付を期待して、意気揚々国税庁の確定申告書作成コーナーを操作した結果、なんと還付どころか追徴所得税を払えとの計算結果です。

「ふるさと納税でおいしい牛肉を食べたのですから、それでさらに税金の還付を期待する方がおかしい!」

それはそうかも知れませんが、おいしい上に税金の還付があるというのがふるさと納税の二重のおいしさですから、もう一度計算結果を読み返します。

しかし、計算自体に間違いはなさそうで、インターネットの国税庁やら税理士サイトを見回すのですが、明らかに説明した記述はなさそうでした。

そもそも年金だけでは老後の生活には十分でなく、年金所得以外に2000万円の貯蓄が必要という計算が出たときから、世間では「65歳以降の年金生活者も働き続けろ!」という暗黙の脅迫観念が芽生えております。

そのためかインターネットのサイトでは、老齢厚生年金と給与を同時に貰う場合、所得合計47万円以内なら年金が減額されないかという情報が溢れております。

しかし、年金と給与の両方を得ている場合の所得税に関しては、それほどまだ情報がありません。給与か年金のどちらか一方の所得控除後が20万円以下の場合は、確定申告の必要はないということは書かれていても、税金額の増減については記載がありません。

で結論はと申しますと、「給与と年金の両方が所得としてある場合は、それぞれ単独で計算された所得税より合算したほうが所得税が高くなるので、確定申告して正しい(増えた)所得税を納めなさい」ということのようです。

それならば確定申告をしなければ良いじゃないか、という説もありますが、それではふるさと納税の恩恵に預かる事ができません。

どちらか一方の所得しかないことにして、ワンストップ特例制度で済ませたら良いじゃないかというのも、如何にもインチキ臭いです。

これほど年金生活者の給与取得を政府も奨励して、年金給付額を低く抑えるのに必死なのに、年金と給与の2つの所得に対してかける所得税についての施策に、手落ちがあるように思いました。

具体的には「所得金額調整控除」の金額設定を変更するとか、年金に基礎控除を適用しないようにするとか、いずれにしても2箇所から所得を得ることが稀ではなくなりましたから、確定申告をせずに年末調整だけで完了するように、もうひと工夫してもらいたいものです。

最近の政府の国民生活を改善するかのように見える施策は、対象者が少なかったり、メリットがほとんどなかったりすることがしばしばあります。

年金や所得税は毎年のように改められますが、知らない間に改悪されないように注意する事が必要だと思います。

確定申告書作成コーナー

まだ少し早いですが、源泉徴収票がそろそろ集まってきている方も多いのではないでしょうか?

別の集める気がなくても、勝手に郵送されたり勤務先から送られてきますから、これは何かしないといけないのではないかと思ってしまいます。

税金というものは、おそらく江戸時代、あるいは平安時代あたりから、すなわち国家に政府らしきものが存在し始めた頃から、とにかく取れるものはむしり取るという姿勢が一貫して継続しております。

それはそうでしょう。そもそも政府は生産性がゼロですから、何らかのエネルギー供給がなければすぐに息絶えてしまいます。寄生虫が宿主から栄養を収奪するのと同じです。

ですから、しれっと何事もないかごとく通知されるものの中には、その税金少しでも軽減できるものが含まれている訳ですが、表立って税金が安くなる可能性があるとは書かれておりません。

では届いた源泉徴収票の類の注意書きを、それこそ注意深く読み通すと、確定申告によって税金を確定することができますみたいな事が書かれております。

つまり、ほっておくと適正以上に税金が搾取されたままになる可能性があるということです。

国税庁も国民から搾取していると思われたくないと見えて、インターネットが普及し始めた頃から「確定申告書作成コーナー」なるページを用意して、確定申告をして適正に(ときに還付があり、または追徴があり)所得税を収めましょうという活動をされておられます。

さて私事ですが、令和4年は転職したり、年金の受給が始まったり、ふるさと納税をしたりと、税金に関しては普段以上に複雑になってしまったので、このときだけは国税庁のサイトにありがたくお世話になったのですが、少しコメントを。

この時代、パソコンよりスマートホンが利用者が多そうなものですが、まだスマートホンのサポートが十分ではありません。

もちろんスマートホンの小さな画面で細かい数値の表示が難しいのは分かりますが、それならそれでまったくスマートホン用の画面を用意したら良いのですから、パソコン用画面の表示で済ませるのが許されるとは思えません。

まだまだツッコミどころはありますが、計算機能と税務署への申請方法についてはバリエーションも用意されていて、完璧と言うにはまだまだですが70%ぐらいの完成度と言えましょう。

昔の仕様のe-taxが足枷になっていて中途半端感が残っていますが、年ごとにまともなシステムになっていることは認めます。しかし、改善に時間がかかり過ぎなのは、日本のシステムの常でしょうか。

通常の確定申告の申請は2月16日からですから、まだまだ余裕があると思っている方も多いと思いますが、源泉徴収票やふるさと納税の通知書が届いた時点で確定申告書を用意しておくと、安心感があって良いのではないでしょうか?(でも安心してしまって送付を忘れたら元も子もないか!)