潜水艦みたいに隠せなかった?

川崎重工業による潜水艦を使った裏金工作事件。

その中から出てくるのは、2社による寡占事業が長年続いているのに、なぜ接待をしないといけないのかということ。

しかも、金品を受け取っていたのは公務員である自衛官たちですから、その始末には相当な痛みを伴うことでしょう。

公務員が賄賂を受け取る事件は、近年目立たなくなりましたが以前は定番のニュースで、そのたびに大きな金額、しかも税金が私利私欲のために無駄に使われているために大きな非難を浴びてきました。

今更ながらこのようなことが発覚して、しかもその必要性が理解できないという特殊な事件になっています。

自衛隊の潜水艦の部署は優秀なエリート集団ということらしいですが、その過酷な業務を盾に、多少の甘い汁は吸っても当然の権利だという勝手な主張が、長年続いた寡占状態で許されてしまったのでしょうか?

神戸のハーバーランドに行くと観覧車や移築した灯台があって、休日になるとたくさんの観光客が訪れます。

その観覧車からすぐ横にある潜水艦のドックが見渡せて、よく2隻ほど潜水艦が並んでいるのが見えることがあります。

港内の遊覧船の発着場所も近く、その鮮やかな色の遊覧船とクログロした潜水艦の対比もシュール感がありますが、自衛官への金品の授受があったというのはもっとシュールなことかもしれません。

まだ発覚して間もないので今後の進展は予想できませんが、大臣を巻き込むような大きなスキャンダルに発展しないことを願います。

観光地の白タク問題

海外から訪れるインバウンド客が出発前にスマホで予約して、俗に言う「白タク」を手配して日本のタクシー業界の売上が減って迷惑しているらしいです。

有名な観光地では白タクが列をなしていて交通のじゃまになったり、交通リルールを守らなかったりと勝手し放題。白ナンバーの自家用車で営業運転をする問題が顕著化しています。

先日、USでカーシェアのシステム研究者の講演を聞いたのですが、日本で話題になっているカーシェアとは形態が異なり、あくまで乗合タクシーに近い運行を目指しているようです。

つまり現状の限られたタクシー車両とタクシードライバーを効率よく運用するために、複数の乗客を乗せてあまり遠回りをしないで複数の目的地に届けるのです。

日本でのカーシェアは全く異なっていて、白タクをタクシー事業者が雇うイメージです。自家用車(白ナンバー)を素人(1種免許のみ所持者)が運転します。

今観光地で問題になっている白タクとどう違うのか?

運行を管理するタクシー会社(のようなもの)が間に入って、運賃をピンハネしているだけのように見えます。白タクとカーシェアのニュースを同時に見ていると、同じ国の同じ時期の話題であることが疑わしくなります。

日本が得意な既得権に基づく癒着があれば正規の制度と言われて、それがなければ不法j行為とされてしまうようです。

決して観光地の白タクを認める訳ではありませんが、それなら白タクとほぼ同じことをやって、これをカーシェアなどと国民をはぐらかす呼び名で合法化するのはいかがなものでしょうか?

最近、日本の政府や行政がすることに矛盾があったり、合理性がないことが増えたように思います。

マスコミや産業界、学会も、群がって騒ぐだけではなく、継続性があって論理的な解決方法を導き出すことを念頭において、議論してもらいたいものです。