マックナゲット1億円の賠償金

米国の陪審員裁判で、マクドナルドのドライブスルーで購入したマックナゲットが熱すぎて子どもが脚に火傷をして、その賠償金が1億円になったというニュースがありました。賠償額の高さに驚きます。

日本的には親が熱さぐらい確かめるだろうと思うのですが、何事も大人として扱われることが多いアメリカの子どもの場合、親がそこまで手出しをしないのがルールなのかもしれません。

問題になったのがドライブスルーだったことも、熱さに気付かず子どもが直接手を触れた可能性も高いでしょう。

それにしても、アメリカの陪審員裁判は極端に消費者側に立った判決が多く、いくら日本で裁判官が企業側に立った判決が多く不満があるにしても、1億円はないだろうと思ってしまいます。

こうしてアメリカは消費者保護の国という印象が与えられるのですが、企業はそのつけを何処かで穴埋めしますから、結局それほどダメージはないのかもしれません。

今、日本で注目されているビッグモーターの事件がアメリカの陪審員裁判に掛けられたとしたら、どのような判決になるのでしょうか?

アメリカでは、よく懸賞賞金が10億円だったなんて話が飛び出していて、何事も金額が大きいようです。

金額が大きいニュースだから、日本にまで伝わってくるのかもしれませんが、日本での裁判で賠償金額で驚くことはあまりないような気がします。

以前から弁護士の数が多く、賠償金が高くなれば弁護士への報酬も高くなるため、裁判自体がマネーゲーム的なところがあり、日本とはかなり環境が異なっているのでしょう。

しかし、日本でもこのような判決が増えてくると、一般人も訴えられたときのために賠償金保険に入らなければならないようになるのでしょうか?

入る金があれば出る金もあり。

だから経済が回るのだとおっしゃる人もいるでしょうが、無駄に出る金は避けたいものです。

転んで火傷では怖くて歩けない

Yahooニュースに掲載されたCNNニュースによりますと、アメリカで気温の上昇に伴い、転けただけで重度の火傷を負う事故が増えているそうです。

日本でも「犬の散歩は肉球の火傷に注意しましょう」という話がありましたが、アメリカでは気温が48度にもなって、その時のアスファルトは80度を超えて、一瞬皮膚が触れただけで火傷を負ってしまうそうです。

それにも増して車椅子から介護者が転げ落ちた場合など、すぐに立ち上がれないケースでは、ICUでの処置が必要になるほど重症化するらしく、地域の病院では病床の多くが火傷患者で埋まっているそうです。

日本でも、気象予報で35度を超える日は戸外でも運動や外出を控える警告が出されますが、転けただけで大火傷となれば、本当に屋外に出ることを避けなければならないでしょう。

数年前までは、異常気象は世界の一部の地域だけ高温になって他の地域は低温や多雨になることが多かったのですが、最近は世界的に一気に高温になるケースが増えてきたように思います。

さすがにここまで世界的に暑くなれば、温暖化は自然現象のばらつき程度のものだと楽観視する意見は過去のものとなり、一気に地球温暖化について諦めムードが漂っています。

かと言って世界中の人が月や火星に移住できる訳もなく、現状の一向に本気にならない温暖化対策では歯が立たないことも、ようやく認識され始めたというところです。

科学や技術で対策できることは限られていて、機体の核融合が登場するのを待っているだけでは間に合いそうもありません。

ここは、考え方を変えるだけで価値観がごろっと変わる、社会科学の出番ではないでしょうか?

過去の歴史で、世界観が変わる節々で価値観が大きく変わっている事があり、それに比べて科学の進歩は相対的に遅いです。

地球環境を短期間で大きく変えるには、社会の仕組みを変えて新たな価値観による経済活動を創出する以外に、救う道はないのではないかと思います。

世界会議で温暖化を技術的に解決しようとして成果が出ない今、社会科学に人類を救う番が回ってきたのではないでしょうか。(別に人文科学がやってくれても良いのですが。)