80年代のアメリカと今の日本は似ている

80年代のアメリカ(合衆国)は悲惨でした。

経済的にも政治的にもまったく良いところがなく、50年代、60年代に謳歌した経済の優等生のような面影はまったく消え失せていて、政治家も企業もやることなすことすべてが裏目。

街にはボディーに穴が開いた車が煙を吐きながら右往左往し、ヒッピーとも浮浪者とも区別がつかない若者がたむろしていました。

当時、アメリカで唯一光っていたのは自動車産業でした。

いくら落ちぶれかけていたとは言え、御三家と言われたGM、フォード、クライスラーはアメリカの繁栄と富の象徴だったのです。

しかし、そのアメリカ製の車は品質が悪く、ドアのノブはすぐ外れるし、エンジンはすぐ止まるし、ディーラーのメインテナンスはお粗末だし、自動車保険の支払いは渋り倒して、自動車産業自体が過去の栄光にすがるだけで倒れかけていました。

今の日本を見てみると、トヨタ以外に世界で戦える自働車メーカはなく、車検やメインテナンスはでたらめで、おまけに自動車保険は穴だらけ。

まさに80年代のアメリカをそのまま映しているように見えます。

アメリカも、当時学生が集っただけのサークルだったアップルやグーグルが、その後時流に乗って世界の富を独占する存在になりましたから、それと同じように日本もスタートアップと呼ばれる企業が成長することを期待しますが、期待するだけでは思うように成長しない可能性があります。

是非とも、国家の運命を賭けて近い将来の日本を背負っていけるような有望な企業を探り当てて、国家を上げて支援できるような施策を繰り広げていただきたいものです。

インフルエンサーの米国入国拒否

日本人の32歳の女性がハワイへの入国を拒否されて強制送還されたとか。

世間からは風当たりの強い反応が寄せられて、本人はさぞかしつらい思いをされたことでしょう。

おまけに今後10年ぐらいは米国入国は禁止される可能性が高く、しかも米国入国禁止の人物が他国に容易に入国できるとは思えません。

ちょっとした不注意から人生に大きな影響を与えるような失態に繋がったと言えましょう。

どうも日本人はハワイやグアムが身近だったこともあって、アメリカ合衆国はお友達で入国は容易だと勘違いしている人がいます。

本来入国にVISAが必要な国はそれなりに厳しいルールがあるからで、ESTAはVISAの手続きを簡略化したに過ぎず、相変わらずアメリカ画集国への入国は簡単ではありません。

国内で不法就労する外国人は多いですし、農業に影響がある検疫もかなり厳しいですし、入国時にお金を持っていなくてもお金を持っていても、それぞれ別の理由で厳しく問いただされるのです。

今回の事件では、観光目的であるにも関わらずインフルエンサーと称したために、ハワイで収入を得る行為をする可能性が高いを見なされて強制送還に至ったという憶測がありますが、アメリカ国内の就労機会を奪う行為でなければ問題がないと判断されるかもしれません。

ところでインフルエンサーって職業ですか?

自由業や無職なら不法就労をする可能性が高いと考えるのは当然ですし、以前から滞在ホテルの予約の証明、帰国便の予約済みの航空券、滞在中必要な現金などの所持は必須でしたから、あらゆる点で入国を拒否される十分な理由があったように思われます。

とにかく観光だけの目的であり、日本で十分な生活費を稼ぐ職業についていて、旅行中の滞在費を賄うだけの現金なりクレジットカードがあることを証明するべきでした。

以前なら旅行会社が個人旅行であっても事細かく指示をしてくれましたが、最近のようにインターネットで航空券もESTAも自由に手に入るようになってしまった結果、このような旅行者が増えてしまったのでしょう。

心配なのは日本経済が貧しくなってきて、遊びで海外で散財するより不法就労で稼ぐために海外に出かけるという事例が増えているとしたら、すでに日本は低所得国の再仲間入りを果たしたと言えるでしょう。

これからこのような事件が増えないことを願います。