20代には通じないIT用語

「20代には通じない『パソコン・IT用語』死語ランキング」なるものが発表されたらしいですが、なんと1位は「フロッピーディスク」だったそうです。

大差をつけて一位だったそうですが、ディスケットなら知っているなんてことはないでしょうね。(ない、ない!)

80年代からパソコンが普及し始めて、現在までの間に様々な技術が登場しては、後から新しい技術に置き換えられることを繰り返しましたから、今となっては懐かしかったり忘れ去ってしまった技術もたくさんあるでしょう。

フロッピーディスクにしても、初期のパソコンはメモリー容量が貧弱だったために、フロッピーディスクが主記憶装置みたいなものだったので、データだけでなくOSやプログラムもフロッピーディスクに入れていましたから、当時は誰でも大事に保管していたものです。

今でもたまに研究所などで、装置の起動ディスクに5インチのフロッピーが使われていたりして、起動できなくなったときに原因を調べたら、フロッピーディスクがすり減って磁気面が透けて見えるほどになっていたという話もあります。(経験者)

いわゆるメディアというのは普遍的なものが望ましいわけですが、実際は技術の進歩によって真っ先に作り変えられる運命にあります。

VHSやベータのビデオテープに記録していたものが、暫く経つうちにビデオデッキの生産が終了していて、再生すらできない状況になってしまった方も多いのではないでしょうか?

最近になってやっとDVDに焼き直して観てみたら、画質が悪すぎて見るに耐えなかったということもあります。

昔のカセットテープや写真フィルムも、大事にしまっておいても再生できませんし、無理やりデジタイズをしても結局見なかったりします。

フロッピーディスクのように現行技術もいずれ捨てられ忘れられるでしょう。

時の移り変わりとはなんと無情なことなのでしょう!

モーターショーからモビリティショーへ

コロナ禍の影響で開催が滞っていた自動車の展示会が、モビリティショーと名前を変えて今週から開催されます。

コロナ禍の影響で開催しなかったというよりは、世界的な電気自動車ブームに乗り遅れた日本車メーカーが、何を売りにしたら良いか分らなくて開催できなかったという方が正しいかもしれません。

自動車以外に鉄道やLRTや、はたまた胡人俑の電気スクーターや電動キックボードなど、移動に関するものを一気に紹介していこうと言う訳です。今後自動車産業が衰退してパーソナルモビリティに移行しても、ショーが永らえるように誰かが考えたのでしょうか?

自動車産業が衰退してしまうとは現状では考えにくいですが、娯楽の王者だったテレビが色々なメディアが登場して地位が落ちたことから考えると、自動車がいつまでも主役である必要はありません。

2~3年前はハイブリッドではないバッテリー電気自動車が一気に主流になる勢いでしたが、ガソリンを使っていた自動車が電池で動けばガソリン価格は大幅に下がるでしょうから、電気自動車のコスト優位性がなくなって低価格化への圧力が高まるでしょう。つまり、産業として見た場合に電気自動車の将来姓も判断し辛いところです。

心配なのは、色々なモビリティの選択が可能になってきても、法整備が追いつかない恐れがあります。

すでに電気式スクーターやキックボードなどで交通法規の運用面で問題が出てきていますし、モビリティショーの中でも運用面についての意見を討論する場を設けても良いかもしれません。

これまでバスやタクシーは公共交通機関としての役割がありましたが、ライドシェアなどが普及してくると公共交通機関の定義も変えていかなければならないでしょう。

自動車産業はもっと小さな企業が作る電動自転車や電動キックボードと競い合うようになり、またインターネットによる在宅勤務はモビリティ自体を一部不要にします。

もう自動車メーカー間で競争をしていた時代は過ぎ去ったと言えるでしょう。

あらゆる産業が何らかの影響を及ぼし合うモビリティショーは、これからも目が離せません。

運転手のなり手がいない

今、路線バスやタクシーの運転手のなり手がいないために、バス路線を廃止したり繁華街のタクシーを増やせないという問題があります。

それら以外の職業でも、以前なら問題にならなかった人手不足が深刻になっていて、一体人々はどこで働いているのだろうと疑問に思ってしまいます。

ホンダが自動タクシーをGMと共同で開発して2026年に走行を開始する予定だそうですが、確かにタクシーの運転手がいなければ自動運転を早急に開発する必要があるでしょう。

タクシー会社が自動運転車を購入して運行したら、タクシー会社としては利益も出て経営者にはこれまでと変わらないかもしれませんが、運転手はもう必要ありません。

同様のことが産業のあらゆる場面で起こっていけば、労働者が自動化されて消えていき、経営者だけが残ってお金を稼ぐ訳です。

そこにいた労働者は、何らかの方法でお金を稼がないと自動化されたタクシーやバスに乗ることができません。

世の中にはお金を持っ経営者である富裕層と、仕事もお金もない貧困層に分かれてしまうことになります。

それはそのはずで、機械化によって自動化されれば業務は全て機械がこなすわけですから、人間の仕事はありません。

人間がする仕事は、自動化された設備に投資するだけです。何らかの方法でお金を調達できる人でなければなりません。

これまでの社会では、学歴や知識や技能があればお金を稼ぐことができましたが、それらは全て自動化に飲み込まれてしまって、意味があるのはお金だけになります。

市場経済の成れの果てと言えば、経済学者などはとっくの昔に予想していたのでしょうが、現実が近づいてくると、なるほどと頷いているどころではありません。

自然科学のイノベーションでは経済に結びつくことしか価値がないので、この状況を打破できないでしょう。

何らかの社会科学的なイノベーションが必要です。

世界を見ていても、未だにこれまでの経済学に基づいた理論や推論に留まっています。

ノーベル賞級の社会変革が待ち望まれています。

「国策半導体会社ラピダスに死角はないのか?」と聞いてみたら、、、

朝日新聞DIGITALに、「国策半導体会社ラピダスに死角はないのか 長内厚・早大院教授に聞く」という記事が出ています。

日本が税金を投入して千歳市に半導体の新工場を建設することになりましたが、大量の税金を投入するにあたり死角がないか、早稲田大学の教授に問うてみた内容です。

結果は、死角どころか「典型的な日本企業の負けパターン」と断言される始末。あっさりと片付けられてしまいました。

一体政治家や官僚の誰が、税金を投入したら半導体の製造技術が手に入ると考えているのでしょう? 手を上げていただきたいものです。

半導体のテクノロジーの呼び方は、企業ごとに世代の区切りが異なっているために一概に決めにくいのですが、概ね100nmを切ったあたりで日本の先端企業以外は脱落し、50nmまででほぼ全滅した過去があります。

USのいくつかの企業と韓国サムソン、それに台湾TSMCがその後も競い合っていましたが、現在はTSMCが7nm以下の領域で唯一営業的に成功している言えるでしょう。

過去に日本が脱落したのが50nm程度であったのに、国税を投入したら7nmが可能だと考えるところに素人の浅はかさがあります。

確かにお金を投入すれば技術が手に入る可能性はありますが、それは継続的に競合より多く投資した場合に限ります。

50年前にコンピューター業界をまともにするために税金を投入したときに比べて、技術のレベルが格段に上がっていますから、お金だけを投入しても知能がなければ活かすことができないレベルに技術が進歩していますから、初期投資、継続投資、頭脳人材の継続的な投入が揃わなければ叶いません。

過去の活躍した半導体技術者は、日本の半導体産業の衰退に伴って韓国や中国に渡り、技術を吸い取られて使い捨てにされていますから、今から集めても役に立たないでしょう。

これは「典型的な日本企業の負けパターン」という解釈が正しいように思います。

日本の将来に負の遺産を残さないように、今から言い訳と善後策を練っておいたほうが良いかもしれません。

中国の科学技術の進歩度合い

一体中国の技術はどこまで進歩しているのでしょうか?

中国製のルーターなどの通信機器にスパイ機能が埋め込まれていたとされて、半導体の設計に欠かせない設計ツールや露光機などの中国への輸出が制限されて、中国の新規半導体開発や半導体製造の息の根を止めたはずでした。

しかし、ファーウェイの新製品には7nmの製造技術で作られたと見られるLSIが使われていて、自国での設計も製造も、またファウンダリーへの発注もできないはずなのに、どうやって最新の半導体を手に入れることができたのかに注目が集まっています。

どこかの国や企業と裏取引をしている可能性が半分、中国内で設計・製造する技術を構築している可能性が半分でしょうか?

いやっ、7nmの製造技術は今の日本でも憧れの技術ですから、それを国内で実現できるとすればたまげた物です。

しかしながら、簡単に習得が無理だと思われていた日本の新幹線やドイツのICEの技術を、あっという間に真似て大量に製造して国中に高速鉄道網を張り巡らしただけでなく、こともあろうか全く中国独自の技術だと称して他の国々に売りまくっているのが中国ですから、半導体の技術も日本やUSが思っている以上の速さで追いついていても不思議ではありません。

2000年代初頭に、日本の半導体会社が大量に首を切った技術者が、中国の半導体産業立ち上げに協力したことは間違いありませんが、予想していたより半導体の技術は容易に継承できるものなのかもしれません。

半導体の技術といっても、実際の基幹技術はそれほど多いわけではなく、優秀な技術者が数人いれば十分必要なノウハウは伝えられるように思います。

試行錯誤して数十年かかった半導体技術も、熟練エンジニアが手ほどきすれば数年でものにできるのかもしれません。

今、国を上げて新しい半導体工場建設に巨額の投資をしていますが、中国が7nmの設計技術と製造技術を現時点で持っているとしたら、全く無駄な投資になるでしょう。

今更ながら、日本の企業の先見の明のなさが惜しまれます。