ダイハツの検査不正問題

ダイハツの自動車検査工程で、不正が何十年も続いていたという驚いたニュース。

別に世界中の自動車産業で同様のことが起こり続けていますから、特段驚く必要もないのですが、それでまかり通るのなら最初から検査は必要ないと考える人がいた 込みする人がいたりして、同じ現象に対しての反応が人様々なことがまた不思議といえば不思議です。

脱税や利益重視のお金に絡む話なら、もっと厳しい世論を浴びるのかもしれませんが、検査をしないのは元はと言えばお金に絡む話で、それで自動車の安全が置き去りにされたのですから製造業としては言語道断であるはずです。

もう慣れてきたと言いましょうか、製造現場には手抜きがある、金融機関には盗みがある、政治家には嘘がある、、、

要は人が罪を犯す可能性があるところには、必ず許されざる行為が起こるということでしょう。

新聞では初売りセールが中止されるので何億円の売上が消えたというような、勝手な「取らぬ狸」をやっていますが、売上が減る販売店も犠牲者ではなく製品の提供者として、そんな危険なものを知らずに売ってきた事態を真剣に受け止めていただきたいものです。

日本の製造業が30年間衰退し続けていると言われて久しいですが、このニュースはまさにそれを体現していると言えましょう。

病は気から、製造も気からです。気を引き締めて、今後の対策を練っていただきたいものです。

電動キックボードには近づくなかれ

2023年7月に特定小型原動機付自転車なる新しい車両の法律が整備されて、いわゆる電動キックボードの仕様に関するルールが明確になりました。

海外では足を揃えて乗る2輪車はスクーターと呼ぶのが慣例になっているようで、Electric Skooterという呼び方をするそうですが、国内でも電動キックボードとか電動キックスクーターなど呼び方がいくつかあるようです。

さてこの電動キックボードですが、歩道を時速6Km以下で走行するだけなら歩道を通行する自転車と同じ扱いですが、歩道以外を時速20Km以下で走行する場合は自転車と原付の中間的な位置づけになり、ナンバープレートと自賠責保険が必要になります。

またヘルメットは自転車と同じで努力義務となっていますから、しばらくは無視する人がほとんどでしょう。

この車道で20Kmと言う制限ですが、電動アシスト自転車のアシストが時速25Kmとなっているものの、実際電動アシスト自転車では時速20Km以上で巡航するのはかなり骨がおれます。

またその速度で車道を平気で走れるかと言えば、なかなか厳しいものがあり、自転車や原付きに比べて小さい車輪や重心が高いことから安定性に欠けるため、車道の路肩を時速20Kmで走行するのはそれなりの技術がなければ難しそうです。

かと言って歩道を時速6Kmで走行するとなれば、ママチャリにも抜かれてしまうでしょうから、電動キックボードの意味がないと考える人も多いでしょう。

すなわち、歩道を高速モードの20Kmで突っ走る輩が頻出するのは目に見えています。

歩道走行ならナンバープレートも自賠責も必要ありませんから、あとは高速モードに切り替えて表示灯は適当にごまかせば、いちいち指摘する人もいないでしょうし、警察に見つかったとしても低速モードのつもりだったなんて最初から言うつもりの人も出てくるでしょう。

要するに、世界の趨勢に従って日本でも許可してみたものの、日本の法遵守レベルではいたるところで危険な目に遭う人が続出することは明らかです。

自賠責に加入しない人もいるでしょうが、危険度から任意保険も必要になると思われ、かなり危うい出発になりそうです。

みなさんも暫くの間は、疾走する電動キックボードには近づかないようにしましょう。