ガスコンロとSDGs

世間では当たり前のようにSDGsと唱えていますが、実際のところはどうなんでしょう?

数十年前なら、街の電気屋さんがはんだごてや真空管セットを持ち歩いていて、家庭の家電ならテレビからラジオから電球から電線まで、ってほとんど単純な家電しかなかったのか!(ただし今から見ればの話。当時はそれなりの高度な技術だったはず。)

簡単な機器ばかりだったから、街の電気やさんがありきたりの道具だけで修理できたのでしょう。

今は、家電と言っても中が見えない電子部品の塊になってしまっていて、ちょっとやそっとの電気知識では修理どころか点検さえも難しいのでしょう。

自動車についても同様で、私が若い頃なら中古の車のボンネットを休日ごとに開けて、プラグのギャップを調整したり、ポイントを磨いたりするのが楽しかったのですが、最近の車はそのようなことができるのは、相当の設備を持ったプロだけになってしまいました。

前回、ガスコンロを交換したお話を紹介しましたが、実はその前にバーナーの一つに付いていた温度センサー部が壊れて交換しようと試みたのです。

インターネットで調べると、機種ごとの温度センサーの型番を調べられ、通販サイトで購入することもできました。センサーの値段は数百円ですから、十万円以上するコンロの交換に比べれば桁違いのローコストで直れば儲けもの。

ところがどっこい、トップのガラスを取り外したら、温度センサーがガッチリと固定されていて、破壊しなければ取り外せないようになっていました。機種の販売時期によっても変わるのかもしれませんが、基本的に温度センサーを交換するのは無理そうでした。

温度センサーを交換しても、温度を制御する基盤が壊れたらもっとお手上げですし、なかなか修理しながら使い続けることは困難だと思いました。

まあパソコンのように部品ごとに規格が決まっていて、サイズや規格が同じであればどのメーカーのものであっても交換できるようにできるのでしょうが、それではメーカーごとの差別化ができなくなります。

SDGsを訴えれば訴えるほど現代の生活に矛盾が生じてしまい、それを否定しなければ達成できないように思います。

つまり非現代的な生活に戻れば、SDGsは自然に実践できるのでしょう。

はやりのキャンプをもっと実践して、テントを終の棲家にしますか?(ただし水道と電気コンセントがないサイトに限る。)

ガスコンロの交換

昔は家庭の設備の中でコンロと言えば、最も単純で壊れにくいものでした。まあ水道栓と同じぐらい頑丈だったのではなかろうかと。

しかし、ご多分に漏れず昨今は電子化が進んでまいりまして、タイマーや温度センサーが装備されてくると他の家電並みに壊れやすくなってきました。

というわけで、我が家の10年選手のガスコンロも、温度センサーの異常で着火できないバーナーが出てまいりまして、特にガス機器の故障は危険な事故が発生する可能性がありますから、比較的速やかに交換する決心がつくわけです。

ですが色々新しい機種を調べてみますと、10年前よりさらに高度な機能が付け加わっておりまして、外観はほとんど同じでも機能と価格に大きな差があったりします。

その新しい機能というのも、炊飯機能だったりケーキを焼く機能だったり、まだ全体を把握できておりませんが、炊飯器やオーブンでしかできなかったような機能がてんこ盛りになっています。

つまりガスコンロの進撃状態になっているのですが、当然オーブンレンジもガスト電気の両方のエネルギーを駆使して調理器の王様の地位を目指していますし、炊飯器も米だけでなくおかゆやシチューやこれまたケーキまでもが守備範囲になっています。

つまりそのどれか一つの調理器具があれば、少しの工夫でほとんどの料理に対応できるようになっているのです。

昔SFで見た全自動調理器も近づいているように思いつつ、新しいガスコンロの点火方法が分からず説明書を読み始めるのでした。