ハードディスクに穴を開けてもダメ!

HDDの破片が3mmあればデータを再現できるいうニュース。

破片が3mmということは3mm角ぐらいのHDDの破片があれば、そこに記録されていたデータが再現できるというお話。

パソコンの世代が代わるたびに古いパソコンが処分されるのですが、ハードディスクのデータを消すのが面倒な場合、HDDの筐体にドリルで穴を開ければOKみたいな認識の方も多いかと思います。

確かにそのハードディスクドライブで読もうとすれば、ヘッドが正常に、つまりジャンボジェットが地上スレスレを飛ぶぐらいにヘッドが磁気面をなぞることができなくなれば、読み取りはできないというのが少し前までの常識でしたが、今はディスク面の破片が3mm各程度あれば読み取ることが可能だということらしいです。

もちろんそんな芸当が安くできるわけがありませんから、価値のあるデータを盗む目的があるような人と盗む価値のあるデータの場合に限るでしょうが、この手の犯罪も生産性が日増しに上がっていきますから、廃棄処分になったHDDはすべてこの手法で読み取られると考えたほうが良いかも知れません。

となると、やはり磁気面に0と1を何回も書きなぐることを繰り返すのが、一番安全なような気がします。

しかし、大量に廃棄ディスクが発生するデータセンターでは、そんなに何度も書きなぐる暇はないでしょうから、いきおいディスクのシュレッダーを施すのでしょうが、3mm以下にするとなると難しいのかも知れません。

個人で使っているパソコンの場合は、それほどまとまったデータがあるわけではありませんが、マイナンバーカードのように国家に集中するようなデータの場合は、ハードディスクの破片に何万人分の健康保険証番号が記録されているかも知れません。

データセンターのサーバの廃棄処理は、以前からいい加減な手続きがまかり通っていましたから、厳重な罰則を含む法律で規制をするべきでしょう。

マイナンバーカードのように1枚で何でも情報を集めてしまうと、今後色々な情報が漏れて犯罪に利用されることが頻発する可能性があります。

マイナンバーカードを普及させるに当たって、デイスクの3mm破片でも情報漏洩が起こらないという証拠を示す必要がありそうです。

セルフレジの現状

私が利用するスーパーのレジは、支払いだけがセルフのものと、スキャンと支払いの両方がセルフのものがあります。このお店以外で利用するのはフルサービスのお店ばかり。

以前テレビCMで話題になった、カートに載せたままレジのレーンを通り過ぎるとレシートだけが出てくるタイプや、アマゾンの無人店舗でカメラであらゆる方向からスキャンするタイプなどは、実現性が乏しくあまり話題に上らなくなりました。

国産ではローソンやユニクロのフルセルフレジが目立っていましたが、その後普及したのでしょうか?

RFIDを全商品に取り付けて電波でスキャンする方法は、商品のRFIDが重なった場合にどうしても読み取れないことがあると聞いたことがありましたが、その後のRFIDの低価格化やRFIDの商品への取り付けの手間などの問題もあって解決しなかったのでしょう。

実は数年前に、有機半導体を使ったRFIDを開発していたベンチャー企業にいたことがあります。

印刷技術を使って安価にRFIDを作れるということを実証しようとしたのですが、有機半導体で1円でできるようになったとしても、インフラの整備やRFIDをの貼り付け作業のコストを考えると、バーコードスキャンに勝てないというのが当時の結論でした。

今やあらゆる人力が省力化されようとしていて、自動車や電車の運転、銀行窓口や宅配業務など、自動化が進みつつある場面が加速度的に増えています。

昔からスーパーのレジ打ちはパートタイマーの求人が多かったですから、省力化の筆頭に上がるのでしょうが、いくつかの試作品レベルの製品を試しているうちに、現状のセルフレジ程度に収まってきているということでしょうか?

一人で管理できるレジレーンの数を、いかに増やすかということが焦点になってきているようです。

自動化開発の常ですが、最初は完全自動化が簡単に見えて目指してはみるものの、数々の実際の問題を見て初めてことの困難さに気づき、結局半自動化の方策を探ることになるようです。

ここしばらくは、半自動化レジを普及させていくことでいくらかの省力化を目指すことになるのでしょう。

究極の社会は、レジの自動化ではなく、支払いの不要化かもしれません。