ムーアの法則に思う

半導体業界で長年の間何度となく聞かされた「ムーアの法則」。

必ず業界にはいかにも真理のごとくムーアの法則を崇める人がいたりしましたが、今から思えば別に法則でもなんでもなくて、ただの経済的な経験値だったのかもしれません。

すなわち、半導体の世代が交代するためには、テクノロジーが進歩して生産設備や素材などが進化しなければならず、同時に作られた半導体を利用する製品についても新しい製品群や機能が開発されていなければなりません。

ただそのサイクルが1年とか2年ごとに訪れただけで、別に半導体の集積化に自然法則があったわけではないのにもかかわらず、不思議と法則のごとく振る舞ったという意味では将来予測としては秀逸だったと言えるでしょう。

もはやインテルが半導体業界を牽引する訳でもなく、微細技術もこれまで通りに進化することはないでしょうが、それでもなお米国や日本で新しく半導体の製造工場を新設する計画が目白押しであることは、半導体の永続的な供給の重要性がより増しているということでしょう。

ここしばらくはシリコンなどの無機半導体が主流であり続けるでしょうが、有機半導体や生物セルなどが最先端技術として取って代わる日もそう遠くはないかもしれません。

半導体産業の世代に渡って君臨した法則は、その終焉とともに全く新しい技術に引き継がれて行くのかもしれません。

垢抜けないPiTaPaカード

関西にはJRが発行するICカードのICOCAとともに、主に私鉄で使用できるPiTaPaがあります。

ただ、欲張った仕様にしたためか、他の交通系ICカードに比べて大変使いにくい!

交通系ICカードとしてはクレジットカードのようなポストペイにしたために、クレジットカードとほぼ同じ手続きの面倒くささがあります。年間の維持管理料が1100円なんて問題外!

クレジットカードなら信用が大事ですから多少の手続きの面倒は仕方がありませんが、たかが交通系のICカードの発行に1週間とか2週間とか要する時点でアウトです。

クレジットカードのように後払いで使えるというのも、交通系に限って言えば面倒でしかなく(人によりけりかも知れませんが)、交通系はプリペイドの方が個人的には使いやすいです。

最近は関西の私鉄でも、定期券をPiTaPaではなくICOCAで対応するところが増えていますから、鉄道会社としてもPiTaPaの支払い方法に問題があるのでしょう。

一部のPiTaPaの呪縛から抜けきれない小規模の鉄道会社は、PiTaPaでのポイント還元を利用していますが、ポストペイの交通系ICカードはオワコンと言っていいでしょう。

5年後には対応するサービスがほとんどなくなり、10年後にPiTaPa自体が消滅するように思います。(素人の勝手な予測ですが、)

できた当初からややこしいポイント制度が難点でしたが、それがそのまま尾を引いて使いにくさやお得感がないままにICOCAに駆逐された感じがします。

このまま消えてしまうのか、また別の助っ人が現れて復活するのか、そっとしておくしかなさそうです。

ChatGPTで医師国家試験合格するか?

北海道大学医学部の学生さんが、過去の医師国家試験問題400問をChatGPTの解かしたら、合格レベルには到達しなかったものの、55%の正解率だったとのこと。

医師国家試験に合格するのと医者になるのとは違いがあるでしょうが、少なくとも医師が持つ知識や情報といった部分については、ChatGPTで間に合うことが多いということでしょう。

AIで置き換わる職業は、単純な事務処理や銀行の窓口業務のような定型的な処理だと思われていましたが、最も権威がある職業の1つである医師の少なくとも知識分野に限っては、AIが取って代わる可能性があるというのはある意味恐ろしいことです。

もっとも膨大な情報や知識を必要とする医師という職業だからこそ、膨大な情報を集約したAIにまっ先に取って代わられたとしても不思議ではありません。

頭脳を使う職業はたくさんありますが、髄脳を使うと言っても過去の経験に基づくものがほとんどですから、インターネットに蓄積された情報にはかなわないのでしょう。

かといって、デザインや作曲といった創造を伴う職業でも、実は過去の経験に基づいてそれをアレンジしたりひねくったりすることによって新しく見えるだけかもしれませんから、クリエイティブと思われていた職業こそがAIの標的になる可能性もあります。

そう考えていくと、AIによって取って代わられない職業を探すほうがむつかしく思えてきます。

AIをメインテナンスする職業か、AIにが出した結果を評価したり検討する職業以外、ほぼ駆逐されるかもしれません。

まあ、実際は様々な職業が派生的に必要になったり、人の手による作品がもてはやされたりするのかもしれません。

以外と人類は変化に対して平気です。

ナンバーディスプレイ無料化で特殊詐欺が防げるか?

NTTが70歳以上の家庭のアナログ回線に、無償でナンバーディスプレイを提供するとのニュース。

相変わらず詐欺事件は多いみたいで、近所のATMでは注意喚起のビラをもった係員が常に待機しているので、相当の数の被害が出ているのでしょう。

アナログ電話回線にナンバーディスプレイ機能を持たせるには、ディジタル回線に比べて技術的なハードルがあって面倒な操作が必要らしいです。

月額の利用料金もかかりますから、なかなか高齢世帯で積極的に採用するに至っていなかったようですが、無料で整備されればそもそもサービスを知らなかった世帯などにも普及するかもしれません。

ただ、電話番号を見て詐欺電話かどうかは本人が判断しなければなりませんから、知らない市外局番や0120からの電話には出ないことを徹底することが大切です。

しかしながら、本当に家族や要件がある電話と紛らわしい場合は、深く考えずに出てしまうこともあるでしょうから、すべての詐欺を未然に防ぐことは難しいでしょう。

取り敢えず電話番号を確認する習慣をつけることにはメリットがありそうです。

ただ、不在通知で番号が表示されていたらかけ直したくなってしまう人は、注意しないとやぶ蛇になりかねません。

番号を表示するだけでなく、詐欺電葉の特徴を掴んで自動的に排除するような機能ができればよいのですが。(すべての電話が遮断されてしまう事になりそうであるが。)

WBC最強のアメリカを倒しちゃった!

3月22日はWorld Baseball Classicsの決勝戦!

このために午前中公休になる会社もあったとかなかったとか。

前回優勝はイチロー選手が現役バリバリの頃ですからだいぶ前。今回は久々に優勝が狙えるとあって、日本中力が入っていました。

ダルビッシュと大谷を筆頭にして、史上最強と言われた日本チームは見事に米国を破って世界のトップに立ったわけです。

これまで戦ったチームの中にもたくさんの大リーガーがいて、結局国際試合となればそれぞれ国籍ごとにバラバラになって戦いますから、国民的な盛り上がりは当然なのですが、プロリーグとしては米国が相変わらず一番だということでしょう。

そう考えると、サッカーのリーグに比べて野球は圧倒的にアメリカのスポーツであり、WBCという祭典が、米国以外のリーグにいる逸材を探す品評会になっているきらいがあります。

もっとも出場している選手たちもそのような意味合いは十分承知で、あるいはそのためだけに実績を残そうとしているのかも知れません。

まあ国民が応援している気持ちと、選手たちが評価を待っている状態が一体になって、でも結局どっちも得るものがあるならば、WBCの開催価値があるのかも知れません。

つぎはラグビーですが日本開催ということで、自然と話題も多くなるでしょう。

WBCのように盛り上がるでしょうか?