シニア転職の難しさ

新聞や雑誌などに、定年近くになって早期退職する方が得とか損とか、定年退職後の再就職や転職などの記事が溢れていますが、経験上そのような記事通りになることは稀ではないかと思います。

全く参考にならないとは言いませんが、あまりあてにはならない。なぜなら憶測だけで経験者でない人が書いているから。

本人がそれまで働いてきた経験や業種にもよりますが、人手が足らない業種なら定年後でも経験を活かす職を見つけることができるかもしれませんし、人が余っている業種なら同業では職はないに等しいでしょう。

私の場合は後者。半導体のエンジニアは日本中の企業が一斉に首を切っていましたから、再就職したいような企業はどこも火の車。

最近になってくりすぎた人材を補充する動きがありますが、それも適当な経験があって比較的若い人材が採用されることはあっても、定年を経験したような人をなかなか採用はしないようです。

もう一つ、採用してくれる職があったとしても、給与が希望する額の2割3割り引きならば御の字で、半分や4分の1なんてのはザラです。

仕事があることに感謝するのが精一杯で、生活レベルが維持できないとかローンが払えないなんてことを言っている余裕はありません。

職業の流動化や転職市場の云々が叫ばれていますが、もちろんそういう労働市場はあるにはあっても、定年とペアで考えるところにはないと思います。

でも年金をもらいながらやっと生活できる程度の給与で雇われると、今度は若者の職を奪うことになりかねない。

シニアはあまりパフォーマンスを上げずに適当に働く喜びを感じるぐらいが、今の時代に相応しいのでしょうか?

ハラスメントはなくならない!

最近はオンライン視聴が容易になりましたから、いわゆる研修というものの案内が頻繁にメールでやって来ます。

昨日届いたのが「ハラスメント研修」の案内。

案内と言っても自由はなく強制ですが、この手の研修はそのうちにやろうと思っていたら、期限が来るまで絶対にやりませんから、来たらすぐにやるのが大人のたしなみ。

ハラスメントの実例が入った研修資料を読んでから、確認テストを受けます。

数年前ならハラスメントごとに研修があったのですが、最近はハラスメントのバリエーションが増えて、個別に対応すると毎月やらないといけなくなってしまうので、ハラスメント全集を一回で済ませてしまう方針のよう。

セクハラ、パワハラ、アカハラのように、例題のシュチュエーションはそれぞれのハラスメントに特化したものでしたが、注意書きに読んで気分が悪くなったらそれ以上読まないでくださいと書かれていました。(ハラスメントはエロ・グロと同じか?)

職場で異性に嫌がらせをされたり、上下関係のある人から威圧的な態度を取られたり。

ポイントは、人と人の関係において相手が不快になることを、必要以上に性や力関係を利用して行ってはいけないということ。

上司がそれなりのパワーを持って部下に命令するのは、業務上の必然性があるのでよいが、それ以上にパワーを使ってはいけないらしいです。

これって、小学校のときに「嫌がらせをしないように」(イケズしない!)と言われたのと同じではないでしょうか?

大人になってまで同じ事を言うと子供じみてしまうので、パワーハラスメントとかセクシャルハラスメントと英語を使って気取っていますが、要するに「嫌がらせ」です。

で、これは小学校から言われていても治らないのですから、大人に言っても無駄でしょう。

なぜなら嫌がらせが好きな人がいっぱいいるから。

これは人間の本質に近いところの感情であって、いつもマウントを取る人がいるのと同じように、その人の癖であって治らない。その人の個性の一部です。

嫌がらせをする人はある確率で存在して、それはさぼりぐせのある人の存在確率とそれ程変わらないと思います。

ですから、職場でいくらハラスメント禁止と言っても、表に見えないところで永遠に続くのでしょう。

曰く、「だって、嫌がらせをやめたら私ではなくなってしまう~!」