ヘボン式はもう古い?

政府が日本語のローマ字表記を70年ぶりに変更するとのこと。

小学校で習ったローマ字表記が、パスポートやクレジットカードなどで採用されていないことに驚いたのは、社会人になってからのことでした。

それほど昔はローマ字で表記することは、日常生活では殆どなかったのです。

クレジットカードが日本で普及したのが80年代以降ですから、パスポートも含めて、日本人が海外旅行に頻繁に出かけるようになるまでは、ローマ字はあまり利用することはなかったのです。

そういば90年だぐらいまで、日本を代表するJCBカードの氏名がヘボン式ではくおそらく訓令式を採用していたのは驚きでした。

当時USなどではクレジットカードの不正利用が社会問題化していて、クレジットカードを使用する時、パスポートなどで本人証明する際にスペルが異なっていると、その相違の説明に四苦八苦したものです。

その後しばらくはヘボン式で統一されていたのですが、近年になってそのヘボン式でも不都合が指摘されるよいうになりました。

ヘボン式は明治学院大学の教授が、英語の発音で近い音になるように考案されたと聞いたことがありました。

しかし、最近のパソコンのローマ字日本語変換の普及に伴って、日本人の目にする日本語のローマ字表記が正しくパソコンで変換されるように、ヘボン式とは異なる表記を使うことが多くなり普及したローマ字になってきています。

言葉は生き物だと言われますが、確かに生活の変化によってローマ字も変わっていくことに、妥協なのか、それともたんに繕っただけなのか?

日本語の進化であると言えるかもしれませんが、進歩とは言い難いところが残念です。

ファースト主義

トランプ大統領がアメリカファースト主義を唱えたかと思えば、日本の政党もジャパンファーストを掲げ、イギリスでも右派ポピュロスト政党が躍進というニュースです。

曰く、移民を優先して受け入れるあまり、自国民が優先的に扱われなくなっているということのようです。

移民の受け入れは様々な理由があるのでしょうが、日本の場合は少子化や人手不足によって生活に必要な職業のなり手がいないことが挙げられます。

高学歴化に伴って、それまで以上に高度な職業に就きたがることによって、いわゆるきつい職業の担い手が減っています。

最近は日本でもコンビニやフードコートの店員が、ほとんど外国人で占められているところが多くなりました。この流れはどんどん進んでいて、タクシーやトラックの運転手にも外国人材を活用する話しが盛んにされるようになりました。

思い起こせば80年代のアメリカで、ホテルのベッドメーキングや大都市のタクシーや路線バスの運転手はほとんどがメキシコや年米からの移民でした。アメリカに当初から移ったヨーロッパ系の人たちがやらなくなった仕事を、新しい移民が安い賃金で請け負ったのでしょう。

一方、アメリカは最先端のソフトウェア分野で移民に頼った政策を展開していて、高給と低給の両面で移民に頼っていると言えるでしょう。

今回のファースト主義に見られるのは、移民政策を重んじるばかりに自国民のいろいろな対策が疎かになっていると感じる人が増えてきた表れだと思いますが、社会が1次産業から4次産業まで進行してその次の段階に来ると、どうしても高給。低給をを問わず移民に頼らざるを得ない状況になるということでしょう。

これまで以上に経済だけでなく、政治や法律を複雑に絡めて解決していかなければならない社会になっているようです。