投資しないと老後貧乏?

最近、新聞などで投資についての記事(勧誘)がやたら目に付きます。

端を発したのが年金だけでは生活が行き詰まるので、老後を迎えるまでに2000万円貯金しましょうという報道、というか勧告ですね。

そんな事を急に言われても困るという人も多いでしょうが、別に自体が急に変わった訳ではありませんから、準備していた人にしてみれば当たり前のことなのか?

NISAやiDeCoといった言葉がまた却って意味を分からなくしていますが、要は真面目に貯金しても(あるいはどうせ真面目には貯金しないだろうから)、投資で老後のお金を作っておきましょうということです。

しかし、当然貯蓄より投資で楽に金が稼げるなら、貯蓄をする必要はないですし、もっと言えば働く必要もないでしょう。

そう、重要なことを隠しています。投資は「博打」なのです。

大儲けするときもあれば、大損をするときもある。

つまり、大損をしても困らないだけのお金を投資するなら問題はないが、すってんてんの可能性があるようなムチャはだめよということです。

そうすると、それほど大金を投資に回すのは危険ですからほどほどの投資になり、ほどほどの投資から得られる利潤は、これまたほどほどにならざるを得ない訳です。

つまり、今ある貯金を大きく超える大金を投資でつかむことは、まともな考えの人では無理で、結局長期間の地道な貯蓄が欠かせないということでしょう。

そのうち”Go To Fund”などといって、旅行と同じように証券会社や銀行の投資信託に申し込めば、クーポンが貰えるなんていう政府キャンペーンが始まりかねません。

高校の社会科の授業に投資の講義を追加するということですが、何をどう教えるのでしょうか?

証券会社のパンフレットが教科書になるのか?(良くてもそれに近いものにしかならない気がする。)