年金の配偶者控除申告書の異常

最近は色々な控除制度の不正が目立つからか、配偶者控除の申告が以前にも増して厳しくなっております。

健康保険の配偶者控除等は以前はもっといい加減だったのですが、最近は配偶者の所得証明書や給与明細を提出するなどの手続きが厳格になってきました。

そもそも配偶者が追加されても健康保険料が変わらないところに問題があるような気もしますが、一旦決めたルールはなかなか変えられないのが日本の悪いところであります。

また所得税控除、給与控除、健康保険控除それぞれに配偶者の所得制限が異なるのも、いかにも役所の仕事を無理やり増やそうとしている感が満載で、そろそろこの辺りの古い時代のルールにメスを入れる時期がきているのではないでしょうか?

そのあとからマイナンバーカードを導入した方が、余程すんなりと普及させられるだろうと思います。

ところで今日の本題は、年金の配偶者控除申告書の出来損ない具合が半端ないということ。

配偶者の年収に応じて配偶者控除の可否が決まるのですが、年金をもらっていないのに年金をもらっていることが前提になっていて、昨年の申請によって決め打ちで丸印が印刷されています。

しかもどう説明書を読んでも記載内容がおかしいです。

本来配偶者控除ができるかどうか、受け取っている年金や給与所得をそれぞれ記入できれば良いものを、肝心なところを端折ってしまっていて意味が分からない書類になっています。

これが全国の年金受領者に配られているのですから、日本の教育レベルが低下していると嘆く教育関係者が多いことも頷けます。

そう言えば米国の手続関係にも同じような論理性に欠ける書類が多かったのですが、これも教育レベルが関係しているとしたらさも当然ということでしょうか。

要するに世の中の手続きが意味もなく複雑になっていて、それは素人の民衆から税金をせしめるために必要だったのかもしれませんが、今となっては単に面倒臭さだけが残っていて、デジタル化にも支障を来たしているということなのでしょう。

どこかで制度の簡略化を真面目にやらずにこのままの制度で無理やりデジタル化を進めると、日本中に「動かないコンピューター」を量産することになるでしょう。