最近のテクノロジー関連ニュースとしてフィジカルAIが脚光を浴びています。
CESは、日本の電機業界が絶好調の80年代から90年代にかけては、日本企業の展示会の様相でしたが、近年はコンシューマー製品に限らず、エレクトロニクスやインフォメーションに関連するあらゆる製品を網羅するようになりました。
特に今年のCESは生活に密着したロボットや自動車が展示の中心になり、注目を集めるテーマはフィジカルAIです。
近年急激に進展したAIですが、これまでは基本的にインターネットにあふれる情報を使って情報を学習・モデル化して進化してきました。
かつてのSF映画「スタートレック」で、ロボット乗組員がマニュアルを人間の比ではない高速で読み込んでいた場面を思い出しますが、AIがここ数十年で蓄積したインターネットの情報を短期間に習得したわけです。
しかし、これはあくまで人類が蓄積した情報でした。
どのようにインターネットから学習させたかによって、獲得した知識の範囲は異なるでしょうが、人間が文字や画像としてしたためた情報ですから、AIは博学だとしてもいわば物知りおじさんの範疇に収まっていました。
しかし、AIがロボットやその他のセンサーによって自然界とつながってしまうと話は別です。
ニュートンが木からりんごが落ちるのを見て、万有引力を発見したとか、アルキメデスが風呂から溢れる湯を見て、アルキメデスの法則を発見したという話がありますが、ロボットが自分の目から見た自然界の現象から、全く新しい物理法則を発見する可能性はないでしょうか?
もちろんロボットに搭載されるAIの機能にもよりますが、これまでインターネットに限定した情報の世界だけで学習していたAIモデルが、能動的に自然界の物理現象を観察できるわけです。
AIがニュートンの発見に比類する新たな法則を発見するかもしれません。
しかも、それは人類がまだ気付いていない法則かもしれません。
CESでフィジカルAIが注目を集めるにつけ、AIが人智を超えるときがついに来たと感じずにはおれません。
