AIは知ったかぶり(1)年末調整

AIが将来、人間の仕事を奪うという話がだんだん現実的人っていて、これまでテクノロジーで犠牲になってきたブルーカラーだけでなく、ホワイトカラーにも矛先が向いてきました。

ただ最近のニュースを見ていると、人間の能力が低下してきているのではないかと思えるような事件も多く、AIのや自動化をもっと早く進めないと人間の生活に支障が出てくるのではないかと思ってしまいます。

時に年末調整の時期が来て手当の過払を払い戻すことになり、それによる所得税額の計算を複数年に渡ってやろうとしたのです。

ところが、事の複雑さにうんざりして、これはAIに任せるに限ると各種控除や税率の計算を任せてみたのでした。

そもそも所得税の計算が複雑になっているのは、今年、来年と続く所得税制の変更が原因なのですが、毎年控除額が変わったり、扶養控除がなくなったりと、以前からの常識が通用しなくなっております。

GeminiとChatGPTを並行して試してみたのですが、こちらの条件を入れた文章をうまく読み取って、複数年の控除額や税率をうまく組み合わせて、表形式で結果を出してくれます。

あっという間に比較して計算結果を出してくれるものですから、これからはAIにすべてお任せだなと思ったところ、今年から施行された控除額を誤って計算している箇所があります。

この点を指摘すると、AIは「うっかりしておりました」とすぐに訂正した結果を表示してくれるのですが、再び確認すると子供の扶養控除が以前のように引かれています。

どうもAIはそれらしく速く計算することは得意なのですが、正しく計算することは苦手のようです。

人間でも、何でも知っているような顔をして得意顔で説明するも、肝心なところで抜けている人っていますよね。

まさにそれです!

雑談する相手としては良いのかもしれませんが、明らかに正解がある問題の答えを導き出すには、まだあまり期待してはいけないようです。

複雑な問題を理解して、その答えを迅速に導き出すのは見事ですが、あくまで正確性はいとわない、おおらかな態度が必要なようです。