いつの頃でしょうか? 新聞のニュースの見出しが正しく意味を伝えなくなり始めたのは。
私の記憶では、80年代中頃だったような気がします。ちょうど新聞写植がコンピューター化され始めた頃です。
当時、新聞記事の読み方は、ざっとニュースの見出しだけを眺めて、注意を引いた記事だけじっくり読むことが当たり前のことのように言われていました。
ところがどうもニュースの見出しを見ただけでは、ニュースの内容が正しく読み取れないことが多くなったのです。
それまでなら見出しに興味を持って記事の本文を読み進めても、見出しと意味が違っているようなことはなかったのですが、80年代から見出しと記事が一致しないことが増えてきました。
この傾向は最近になっても変わっていません。わざと意外な見出しを付けて、記事に引き込もうとしているのかと思うほどです。
ニュースの見出し・タイトルは、一瞬でその記事の意味や概要を把握できるようになっているべきだと思うのですが、かなりの確率で記事の意図と違う意味に取れるような見出しになっていることが少なくありません。
どのような意図があってそのような見出しになるのか不明ですが、その頃から新聞の購読が減少していたのと全く関係がないとは言い切れないような気がします。
つまり新聞記事の信憑性に、購読者が疑問を抱き始めたのではないでしょうか?
新聞記事のタイトルが過激で、ぎょっとして記事を読み進めたら、大したことが書かれていないことがよくあります。
週刊誌と同じ手法だといえばそのとおりですが、新聞ならそのような手段を取らずにまともにニュースを伝えて欲しいものです。
インターネットが新聞の購読が減少した主な原因とされていて、それはその通りなのでしょうが、新聞自体の劣化も原因の一つではないかと思います。