予約が必要というのなら

2025年大阪万博が開催されて異習慣もすぎると、いろいろと会場の不備について指摘が出てまいります。

その一つが「行列なしに見られる」と言いながらも予約なしでも見られますと宣伝するあたりが、「どっちやねん!」とツッコミを期待しているのではないかと思ってしまいます。

個人所有のスマホに頼った予約システムも中途半端な印象がありますが、予約すれば並ばなくてもスムーズに見て回れますというのなら、予約システムの完備と、予約したら必ず拝観できることをコミットしなければ意味がありません。

意気込みが足りない!

ところで予約すれば並ばなくても良いと豪語するなら、以下のようなシステムが用意されるべきでした。

  1. 入場券の予約するときに、希望をChatGPT的に入力する。
    • 万博で何がしたいか?
    • 1日でどれだけのパビリオンを見て回りたいか?
    • 1日の予算?
    • 同行メンバーとその属性?
  2. 入場券の予約と同時に以下の予約を完了する。
    • すべてのおすすめのパビリオンの予約と時間設定
    • それに合わせた昼食場所の予約やメニューの紹介
    • 各パビリオンを効率的に回るルートの案内
    • 現地での時間管理と実際のナビゲーション

予約すれば並ばないというからには、これぐらいできるシステムを用意するべきでしょう。何も未来ではなく、数年前から実用化されている技術を適当に組み合わせればできます。

このシステムが構築できないところに、日本企業の開発力の無さ、インターネットやクラウドシステムの技術力の無さがにじみ出ています。

今回の万博で非常に残念なところです。

日本のシステム開発技術が、USや中国に劣っているのが如実に現れていると思います。またとない機会である万博で、このような技術を紹介できないにも関わらず、「予約すれば、、、」というキャッチフレーズを不用意に出してしまうところに、日本の技術の危うさを感じます。

今回の万博は開催前のゴタゴタが多すぎて、開催さえできればそれでオッケーみたいな風潮が政治と行政に満ちあふれています。

お荷物の埋立地の利用方法が見つかったというので安堵したのかもしれませんが、開催するには万博としての体裁を整えてもらいたかったという印象を強く感じました。

日本食ブームとは言いますが?

東洋経済オンラインに「京都で”1泊2食付き”をやめる旅館が続出。「素泊まり」「飲食店の予約代行」にシフトの背景には外国人観光客の≪正直な本音≫があった」という記事が掲載されています。

日本の旅館での豪華な日本食の晩御飯が、インバウンド客には不評らしいです。曰く「想像した日本食と違った」と。

食事付きのプランをやめて、素泊まりとか朝食のみのプランにする旅館が増えつつあるということですが、食事のない旅館なんて、クリープのないコーヒーみたいです。

面白いのは、インバウンド客が想像している日本食とは、すき焼きやしゃぶしゃぶ、握り寿司やラーメンとのこと。

確かに最近海外で日本食ブームが起きているというニュースで伝えられるのは、確かにこれらのメニューがほとんどで、決して日本の煮物や豆腐料理のような薄味で、出汁の味を楽しむようなものはありません。

イタリアでちゃんとしたレストランに行ってパスタやピザを注文したら、そんなものはないと怪訝な顔をされたり、チェコのレストランでビールを頼むようなものかもしれません。旅行者が知っている地元料理は、大体が安い大衆食なのです。

ラーメンやたこ焼きが日本食だしても、日本の食堂のどこにでもあるものではありません。

日本食ブームの底の浅さがよく分かる話ですが、それほど日本食ブームに日本の文化が知れ渡ったと考えるのは早計なようです。

以前ドイツから来た人に日本食について感想を聞いたことがあるのですが、総じておいしいと言いながら、豆腐だけは駄目だと言っていました。味がなくて気持ち悪いそうです。

日本食で世界で人気があるのは味が濃いものが多いように思います。ラーメンや醤油をジャバジャバかけられるよう料理なら許せても、薄味のものは好まれないようです。

またインドから来た人にうどんを食べさせたことがありましたが、あまり食が進まなかったみたいでした。

確かに私達が海外に行ってもあまり経験したことがない味に出会うと、すぐにはおいしいとは思えませんから、本来の日本食に拒否反応があっても不思議ではありません。

今の日本食ブームが寿司やラーメンに留まるのも仕方がないことですが、もっと日本の文化を発信し続けることが大切なのかもしれません。