自動車に25%の関税で何が変わるか?

USのトランプ大統領が自動車への25%輸入関税を発動したとのことで、日本の自動車産業ではその対応に追われているようです。

USへの輸出比率が高い企業の株が下がって、日本の自動車業界の先行きを不安視する論調も多く見られます。

昔からUS国内で売られていた自動車や家電商品は、それが日本製かドイツ製かに関わらず、ダンピングだと言わざるを得ない価格がまかり通っていました。

だからこそ、USに赴任で滞在したドイツ人が、USでちょっと高級だったVWパサートを帰国時に持ち帰ったという話は、珍しくありませんでした。

日本製のソニーテレビやパナソニックシェーバーなども、日本国内で買うよりもUSで買った方が3割ぐらいは安かったものです。海外旅行に行ったときに、その国のアプライアンスショップに行くのは、ごく普通のことだったのです。

今回、さすがに自動車の関税が一気に2.5%から25%に引き上げられたら、US国内での値上げは必死でしょうが、だからといってUS製の車を購入する流れになるかと言えば怪しい限りです。

結局、USの国民が不便を強いられることになるでしょうが、これまで散々改善を期待したUSの自動車メーカーが急に改善することもないでしょうし、日本の自動車メーカーがUSに工場を立てるには時間がかかります。

短期間的にどのような落とし所があるのか、まずは25%にしてから様子を見ようということでしょうか?

まあ極小値に落ち込んでいた安定状態を、別の範囲の極小値に移動させる効果は期待できるかもしれません。

あまり慌てて対策を講じるより、じっくり周りの動きを観察して情勢を見極めることが大切になるのかもしれません。

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