兵庫県知事のパワハラ騒動

長い間騒動が収まらない兵庫県知事のパワハラ騒動。

複数の職員が亡くなっている事態ですから、慎重に判断しなければならないのでしょうが、パワハラか合理的な指導の一環かという禅問答も一向に進展の兆しがありません。

考え方の相違と言ってしまえばそれまでで、すべての犯罪も加害者は合理的と思い込んでいるケースがほとんどです。

昔の学校のクラブで、先輩が後輩をしごいたりいじめたりしていたのと同じ理屈です。

まあパワハラを受けた職員が、全く不利にならずに転職できれば辞めたら良いだけで、周りに職員がいなくなった知事は裸の王様、何もできずに立ち尽くすだけです。

知事は県庁の単なる看板であり、実際に業務を行うのはそこにいる職員ですから、本来知事が偉そうにする理由がありません。いかに職員が心地よく業務をこなせるように気遣うのが知事の仕事のはずです。

大きな勘違いがあったわけで、それは本人の過去に受けた仕打ちの腹いせ的なものだったのかもしれません。

それなりに賢いことは知事に必要でしょうが、賢く振る舞える人を選ぶのは難しいのでしょう。

最近はいろいろな性格判断が流行っているようですが、それらとAIを組み合わせて、知事に当選してからの行動推測をもとに選挙すると良いかもしれません。

でも数値化してそれで選挙が決まってしまうようになると、選挙の意味がなくなってしまいます。

だって、住民が代表として一生懸命考えて選ぶのですから、AIが判断するより確かなはずです。

(あれっ、一生懸命考えてたかなぁ、、、)

いくら考えても候補者以上の当選者は出せない!

人材が足りないのは人が足りないのではない!

最近は、特にIT関連の人材や半導体関連技術者の人材不足が問題になっています。

半導体の技術者は2000年になった頃はたくさんいたはずですが、企業や政府が技術を理解せずないがしろにしたおかげで、すっかり技術者の数は減ってしまい、それと同時に継承されるべき技術も中国に吸い取られたか、あるいは消滅してしまいました。

またAIや深層学習などの分野が注目されている割にはその分野の専門家も足りておらず、一部の人材に企業が群がって実力以上の賃金をかけた争奪戦になっています。

一方、仕事がなくてしかたなく労働集約的な仕事に着き、昔の日雇い労働に近い低賃金で苦しむ人達も多いわけです。

つまり人材が足りないといっても、特定のスキルを持った人が圧倒的に足りないということが起こっているのですが、これを少子化と結びつけて人口減少問題にすり替えて議論している事が多々あります。

業務にふさわしい人材がいないのは教育が悪いからで、社会が必要とする教育ができていないのは小学校から大学に至る教育制度の問題であって、少子化を解決して人口を維持すれば解決する問題ではありません。

人口減少については、海外からの移民による解決を目指そうとする人たちもいますが、果たして期待された人材としての移民が期待できるでしょうか?

IT人材に関しては、1980年代には既に将来不足することが唱えられていて、それから40年以上経っているわけですが、その間ソフトウェアの教育終了者が増えてきた兆しはありません。

80年代から全国で大学が新設や拡張が行われてきましたが、どう見ても社会が求める人材を養成してきたのではなく、単に大学に集まるお金に亡者どもが群がっているに過ぎません。

どうして40年前に気づいている社会の要請に、教育機関が応えられないのでしょうか?

そろそろ日本もアメリカ合衆国の真似をして、ギャンブルのようなマネーゲームに興じることは止めて、社会の変革を見据えた進歩を遂げてもらいたいものです。