豊かさとビッグマック指数

日本の賃金が上がらずどんどん貧しくなって行く。

ビッグマック指数なる経済指標らしく振る舞っている数字がありますが、日本のビッグマック価格は世界でも最低水準で、日本は貧しくなったと言われています。

90年代は全く逆で、当時はそれほどビッグマックは世界的な標準品ではなかったと見えて、マックバーガーやチーズバーガーの値段が比較されていたように思います。

当時は世界中で日本のバーガーがダントツに高く、軒並み3倍ぐらいの価格差で販売されていました。

その結果、日本の新聞には日本の物価の高さを問題視する記事が溢れ、同様に東京とニューヨーク市のホテルレストランのビーフステーキの価格を比べて、日本の法外な高さを憂いていたものです。

当時のドルが90円から100円ぐらいで、円高の影響が大きいのは当然ですが、それより当時の日本ではホテルのステーキは言うに及ばず(今でも高いが)、マクドナルドのハンバーガーもそれほど大衆的なものではなかったのです。

その後、100円マックや250円の牛丼が登場して安い外食が定着しましたが、ビッグマックを経済指標にするのは少し問題があるような気がします。ましてやホテルのレストランでビーフステーキを食べることなど、経済の指標にならないでしょう。生活からかけ離れています。

つまり、価格が高いことを示すためには高い目のものを比較対象にして、安いことを示すときは安そうなものを比較するのです。これをあまり真面目に討論しても意味がありません。

ビッグマック指数などを経済の指標としているうちは、正しい経済活動を語ることができないと思います。

本来の経済指標としては、もっと家計の実際の動向やその食品の利用頻度や満足度などを考慮しなければならないでしょう。

一時預かり駐車料金はボッタクリ

朝日新聞デジタルに、弁護士の先生が大阪市で利用したパーキングで法外な料金を支払う羽目になったと訴えています。

普段から言葉の綾を捕まえて商売をしている弁護士先生でさえ引っかかったのですから、素人の我々が同じ過ちを犯すのは仕方がないことかもしれません。

そもそも一時預かりのパーキングを利用するのは一見さんが多いですから、わざと分かりづらい料金体系にして引っ掛けようとするのもありがちな話。

車でやってきて、大きな文字だけを見て回りより安いとか同じぐらいだったら、細かい注意書きは見ずに停めることが多いですから、最大料金などのお得感が出るような金額を大きく表示しておき、実際の料金は別の計算で高額になることも少なくありません。

パーキングの表示も法規制をかけて、日本中で同じ形式で表示するべきですが、まだまだ法整備が行き届いていないのでしょう。

今回の弁護士からの訴えで、少なくとも見間違えがないような表示や料金体系を法律で定めてもらいたいものです。

USAで駐車場の営業時間がはっきり書かれていなくて、夜になって車を出そうとしたところが閉鎖されていたために、その街に一泊する羽目になったことがあります。

パーキングの料金表示がいい加減なのは日本に限らない話かもしれませんが、少なくとも詐欺まがいの料金を取り締まることもできない現状は、法治国家としてまだまだ未熟なのかもしれません。