競争によってより進化したよりよいサービスが提供できるようになり、その結果サービスを提供する側の生活も向上する。
みたいなことがまかり通ったのは、自由に競争することが経済をうまく回せていたころの話で、サービスの数が増えて提供する人が相対的に少なくなってしまうと、競争どころか提供すらできなくなってしまいます。
最近のタクシーや宅配業界、これらに限らずあらゆる業界で人材不足、労働力不足が叫ばれて何年にもなります。
人口が減少傾向であってもサービスの数が増えていった結果、オーバーヘッド部分が多くなっているのではないかと思います。
そこで、ヤマト運輸と郵便局が集配センターを共同で運用するなどの方策が登場して、結果としてサービス数の減少という事態になりつつあります。
要するに、同じような内容の少しだけ違うサービスが乱立した結果、ユーザーも選択に苦慮してしまい、サービス提供者も無駄な労力とそれに伴う経費が増えてきたということでしょう。
ITや機械化によって省力化が図られているとしても、その進化では追いつかないぐらい複雑化した社会になっているような気がします。
これからは自由に経済活動を行うにしても、何らかの存在価値を見いだせないものは、社会を複雑にするだけで進化を止めてしまうこともあり得るでしょう。
子育てで自由放任が何でも良いわけではないように、自由経済にももう少しルールが必要なのかもしれません。