将棋は全くの素人ですが、凄さは分かります。
七冠分の防衛戦をやりながらの新規タイトル獲得ですから、その精神的肉体的ストレスは凄まじいものがあるでしょう。
竜王戦を片手間にやっているかのような雰囲気さえありますが、どのタイトルも予選を勝ち抜いた強者ばかりが相手ですから、すべてに精魂かけて戦うのはプロの棋士と云えども鉄人です。超人です。
最近になって8つ目のタイトルができ、羽生九段の全タイトル制覇の記録が8つ揃わないとできなくなったのですが、あっという間に新記録が達成された感があります。
勝負の終盤をYouTubeのライブで見ていたのですが、攻め込まれてAIの判定で相手が80~90%優勢だったのが、たった1手か2手で形勢が逆転する当たりが将棋の面白さであり、プロの世界の厳しさなのでしょう。(AIの判定が極端なような気もしますが。)
確かに先手が有利と言われている中、1手の悪手をしてしまうと先手の有利さが吹っ飛ぶのですから、最高レベルのプロの指し手には悪手は禁物です。
しかし、藤井八冠は攻め込まれていた間にも余裕が少しでもあれば銀を打ったり、角を打っていたりして、最終的にそれが致命的に効いていたのが面白い。
会社の経営も、本当に優れた経営者なら、余裕のある時に打ったさりげない手が、将来大きな利益を生むようになるのかもしれません。
現代は変化が速く激しくなっているので、目先のことばかりを気にして長期的な予測を怠りがちですが、短期的な対策と中長期的な対策の両方がバランスよく必要なのだなと、この対戦の終盤を見ていてつくづく思いました。
目先のことも将来のことも、考えることができない私はどうしたら良いのでしょうか?(誰に聞いてる?)