健康保険の被扶養者検認は面倒だがワレモノ

今年も忘れたことにやってくる、健康保険の被扶養者検認作業。

健康保険の被扶養者であることを証明するだけで、どうしてこんなに面倒なことになるのか、いつも疑問に思っておりました。

マイナカードで便利になるというのなら、真っ先にこの検認作業を自動的にできるようにして欲しいものです。

いやっ、それは無理でした。まず健康保険がマイナカードに紐付けられて初めて検認作業に付す事ができるので、まだまだマイナカードはそこレベルに達していないということのようです。

しかし、検認作業はけっこうシビアというか融通が利かないと言うか、そもそも健康保険事業者によって被扶養者の資格条件が微妙に異なっています。

健康保険はいざとなったら最後の受け皿に国民健康保険がありますから、あくまでその他の健康保険はあればベターといったオプション扱いになっている関係で、けっこう好き勝手な被扶養者の条件を設定しているケースがあります。

ですから被扶養者に検認されるかどうかは健康保険の担当者次第、被扶養者になれるかどうかは客観的な判断で決定するとは言い難い状況です。

その結果、扶養家族が被扶養者として健康保険に加入できるかどうかはやってみなけれ分からない場合が多く、加入できた健康保険がどこになるか最後まで分からない可能性が高いのです。

マイナンバーカードの健康保険への紐づけといっても、健康保険の加入状況が毎年のように変更されていては、いつまで経ってもマイナカードは健康保険証として利用する確実な方法ではなくなるでしょう。

これまでの健康保険証でさえ、なかなか新規発行や退職などによる返却が速やかに行われることは困難でしたから、その後から手続きを行うマイナンバーカードが健康保険証として利用できるようになるまでに相当な時間を要するでしょう。

政府のデジタル化を進めるには、まず無駄な手続きの廃止や簡略化を10年ぐらいかけて十分に行う必要があると思います。

現状の面倒で複雑な手続きをそのままデジタル化しようとすれば、システム化によってかえって修正・変更ができない「動かないコンピューター」ができるだけです。

「急いては事を仕損じる!」

一度立ち止まって周りをもう一度よく観察した方が良いのではないでしょうか?