軽量発泡コンクリートの寿命

イングランドの教育機関で、建物に使われているRRAC(強化軽量気泡コンクリート)が強度不足で建物が崩壊する恐れがあり、一部の建物の使用を禁止しているそうです。

寿命が30年と言われていて、長年の湿度によって鉄筋が錆びたり、コンクリートの強度が低下するために、建物全体の強度が不足する場合があるということです。

確かに日本で実績のあるヘーベルハウスも、必ず10年ごとの外壁の塗装が必須になっていて、内部が気泡でスカスカであるため、塗装に切れ目があると雨が入り込んで駄目になると言われています。

本来鉄筋コンクリートはそれほど鉄筋が雨にさらされることはなく、コンクリートがアルカリ性になるため鉄筋が錆びにくいとされていますが、軽くしたり断熱性を持たせるために気泡化したために、鉄筋が雨に晒されやすくなってしまうのでしょう。

鉄筋コンクリートが50年の寿命と言われていて、軽量発泡コンクリートが30年ならそれなりかなと思いますが、塗装によるメインテナンス頻度が寿命に及ぼす影響が大きいため、一概に30年で使えなくなるということはないかもしれません。

日本も高度成長時代なら、鉄筋コンクリートの寿命が50年なら十分なように感じましたが、経済が停滞すると50年ごとに建て替えることは経済的に無理であることを痛感します。

建物やインフラは造っておしまいではなく、その後のメインテナンスが重要です。

スクラップ・アンド・ビルドが当たり前だった日本経済も、もはや昔!

これからは何事も持続できるメインテナンスのことも考えて、計画を建てなければならないと思います。