最近日本にはどうにも解決しがたい問題が山積しています。
とりあえず筋がある問題の場合は、あれやこれや試行錯誤をしているうちに本質的な解決につながる道が見えてくるわけですが、筋が悪い問題の場合、どうにもこうにもいつまで経っても解決らしい道が見えないまま右往左往することになります。
例えばマイナンバーカードやNHKの受信料問題のように、何度も何度も新聞を賑わしている割には一向に解決しない状態が続きます。
これらは本当に解決策を示そうとしているのではなくて、世間の反応を伺いながら解決策を繕っているに過ぎないことが多々あります。
おそらく、正当な解決方法が取れない理由は一部の既得権益者がいて、そもそもその問題自体がその既得権益者が原因だったりする訳です。
ですから、世間一般が考えるような解決方法は、社会から見れば妥当なものに見えても、彼らからすれば既得権益が侵食されるために受け入れ難いということなのでしょう。
正当な解決方法には、その既得権益者を滅ぼすことが前提になってしまうので、議論をそちらの方向に流れないように、あらゆる手段を使って存続の道を探るわけです。
ですから、本来なら短期間で解決できるものを、色々な手段を使って権益の存続のための誤魔化しのテクニックを駆使し、結果として国民は問題の本質を見失いがちになり、結論が見えないまま既得権益が保存されてしまうのです。
当然そのために失われる利便性は莫大なものとなり、時代遅れの既得権益を保存するための損失は多大なものになります。
そのようなことばかりしているから、日本の生産性が低いまま世界から取り残されてしまったと言えるでしょう。
世界に追いつく切り札になるべきマイナカードが、かえって社会のお荷物になりつつあるのは皮肉なことです。
日本の社会を良くしたいのなら、既得権益者をいったん解散して、新しい制度から過去のしがらみをなくすことが必要だと思います。