日本経済新聞に若者に対するパナソニックの認知度が、前回より改善したものの、以前7割に過ぎないという記事が掲載されています。
ライバル視されているソニーに比べて、若者における認知度が低いことを問題視しています。
若者が利用するスマホやコンピューターゲームを販売していないので、ソニーと比べると分が悪いのは仕方がないと思いますが、「パナソニック」という会社名が何の会社か分かりにくいという潜在的な問題もあるそうです。
洗濯機や冷蔵庫では相変わらずトップブランドではありますが、最近はこれらの商品に聞いたことがない中国ブランドが増えていたり、冷蔵庫や洗濯機のCMあたりも減っていますから、白物家電ではブランドが育ちにくいのかも知れません。
「松下電器産業」から「パナソニック」に変更されたとき、「ソニック」という部分が「ソニー」に被っていて、ちょっと寄せすぎではないかと思いました。
当時はまだプラズマテレビが期待されていた頃でしたから、AV機器で世界を巻き返す勢いで「パナソニック」という名前を採用したのでしょう。
しかし、量販店でパナソニックというロゴを付けた炊飯器やホットプレートを見ると、「ソニック」のイメージから機械が擦れた音を想像してしまい、あまり良いブランド名ではないなと感じました。
それならいっそのこと「テクニクス」の方が技術優位性があって良かったかも知れません。(「テクノス」などの似た名前が溢れかえっていますが、、、)
面白いのは、若者限定の認知度でテレビメーカーとしてのパナソニックが思い浮かばないということは、若者がテレビを見ないというのは本当なんだなと頷いてしまうことです。
パナソニックは、一時はパナホームや松下電工系の商品に重点を置いていましたが、最近はそれもあまり力が入っていない様子です。
一体どこに向かっていくのかがはっきり見えないのは、消費者だけでなく経営者も同じなのかも知れません。
以前の「松下電器」や「ナショナル」と言っていた時代の、品質と性能に安心できる商品を地道に揃えていくことが、一番認知度向上に有効なのではないでしょうか?