「かわいい」より「カッコいい」

最近、女性でも男性カット専門の美容院が人気だというニュース。

昔から男性は理容店で散髪をして、女性は美容院でカットするというのが定番でしたが、最近はそれらの垣根がなくなって、お互いが好きなタイプのカット・散髪をする傾向があるらしいです。

カット方法について詳しことは分かりませんが、男性と同じように女性が社会で活躍するようになると、昔のようなフェミニンな丸っこい髪型ではなく、鋭いカットを特徴とするメンズカットを好む女性が増えてきたそうです。

男性に好まれる可愛さより、男性・女性に関わらずの好まれるカッコよさを求める様になってきたそうです。

昔はお姫様カットのようなスタイルに一定の人気がありましたが、男性も女性も仕事や立場に合わせてそれなりのスタイルが必要になっているということでしょう。

小さな子供が、それまで「かわいいね」と言われ続けていたのが、ある歳になると「カッコいい」と言われたくなるのと同じでしょうか?

「かわいい」は大人が子供に使う言葉で下に見られている感じがありますが、「カッコいい」は対等に見られていると言うことでしょうか?

テレビドラマでも、昔のようにきれいなだけの女優さんより、男勝りの切れる女優さんの方がウケが良いようですから、社会で認められる女性像というのが変化しているようです。

まだ女性専用や男性専用と思われるファションブランドが多いですが、だんだんそれらの区別がなくなって、どちらの性もOKというブランドが増えて来ることでしょう。

昔のように男臭さ、女性らしさを全面に出したブランドは時代遅れになり、性を意識しないファッションになっていくのでしょうか?

年金の損得

「年金をもらい始める年齢は何歳が得か?」という話題が、相変わらずニュースとして展開されています。

年金は保険だから損得で考えるのはおかしいという説もありますが、世間では何となく公的年金は取られ損という説がまかり通っているせいか、年金加入で損をしないように指南する記事が目立ちます。

自動車保険や健康保険では、損得勘定を話題にすることはあまりありません。支払った以上に払い戻されないとしても、いざという時のための補償を得るためと割り切っているからでしょう。

それが保険というものです。

しかし年金となると、いくら表面的に年金保険と名乗っていても保険としての価値は求められず、若い頃から積み立てた以上に払い戻されることを期待する人がほとんどです。

これはひとえに、年金制度が若い人が払ったお金が年寄りの年金支出に使われるということが知れ渡ってしまったために、如何に損をしないようにするかに注力するようになったのが原因でしょう。

例えば、企業の退職金は年金と同様に退職者に支払われるものですが、その従業員が長い間働いてきた間に蓄積された企業預金から支払われると理解されていますから、その従業員が定年時にもらって当然という認識がどの世代にもあります。

退職金の資金がどこから捻出されているかは実際は分からないのですが、このような認識のもと、退職金であまり損得の話は出てきません。

年金は、一時資金が枯渇していると言うニュースが出てきて、国民の信頼が一気に消え失せてしまったことで、損得勘定で判断するようになったのでしょう。

年金政策はおそまつすぎて今や話題にもなりませんが、今一度年金額が最低の生活を保証するものだと諦めて、その最低生活を保証するという年金額で生活できる社会を整備することに、政治の力を注ぐことが必要だと思います。

老後2000万円が必要だなどと国の責任を放棄するのではなく、戦後年金制度を信じて頑張ってきた国民に対して、国の威信をかけて年金で生活できる社会を整備するべきでしょう。

年金制度は崩壊しているとか得か損かの算段を議論する前に、国として国民を守る責任ある仕事をしていただきたいものです。