少し前、学歴ロンダリングが話題になったことがありました。
政治家や芸能人の経歴で優秀な大学を卒業したことになっていても、実際在籍した記録がなく、よく調べてみると、夏休みに観光旅行を兼ねた短期留学で数日訪れただけだった、みたいなことが暴露されてしまって、学歴詐称が判明したような事件が相次ぎました。
卒業していないのに卒業しているというのは完全な嘘ですが、例えば大学入試には受かったけれども入学はしていないような場合、その大学を中退したと言ったらこれまた嘘になります。
2年間の教養課程を終えてからでないと中退は名乗れないはずで、大学中退なら4年制大学の3年次編入ができますから、大学中退はちゃんとした学歴と称してもよいでしょう。
ところで、大学院には院試と言われる入学試験がありますが、大学入試に比べると一般的ではなく、いわゆるコネがあったり、人気のない研究室では定員が足りていなかったりすることがあります。
ですから国立大学の大学院でも比較的簡単に入れる場合があります。これを別の意味で学歴ロンダリングと呼ぶ人もいます。
別に不正をしているわけではありませんが、大学院入試について詳しくない人を誤魔化している気配は感じます。
以前、ドクターを目指している後期博士課程の学生さんに聞いたのは、学歴と言えるのは大学卒業までで、大学院からは好きな研究を続けるだけということでした。
学力はどこの学部を卒業したかで判断して、大学院以降は学歴というよりは職歴ということでしょうか?
最近、著名な人でも大学院以降の経歴しか提示されない場合、おそらく大学の名前は出したくないのだろうと勘ぐってしまいます。
ただ、最近は大学もAO入試が一般的になってきて、本当の学力なんて分かりにくくなっています。
要するに、学歴や経歴などのラベルで人を判断するのはやめて、その人の能力を見抜ける力を養わないといけないということなのでしょう。(まあ、それができないからラベルで判断してたんだけど、、、)