時々、遊園地の絶叫系の乗り物、例えばジェットコースターが途中で止まってしまい、数時間放置された挙げ句、恐ろしい非常階段で避難したり、ロープに吊るされて救助されるというニュースがあります。
もともと危険そうな乗り物に恐怖を味わうために乗っているのですから、多少のリスクは覚悟できているとは言うものの、予想外の本当の恐怖を経験したら、絶叫系には二度と乗らないと思う人もいるかも知れません。
先日、JR西日本の京都駅周辺で、予想を上回る降雪によってポイントが切り替わらなくなり、多数の電車が線路上に停車して数時間放置されるといいう事件がありました。
雪山で吹雪に遭って遭難するのは容易に想像できますが、都会で電車に乗っていて雪で遭難するとは誰も思わなかったでしょう。
都会の地上を走っている電車が、これほどまでに危険なものとは想像していませんでした。
確かに、電車に乗っていて長い鉄橋を渡っているとき、ここで急に止まったらどうなるだろうと考えることがあります。
ジェットコースターのコースのてっぺん程ではないにしても、かなりの危険を伴う場所を電車は普段平気で通っていた事に気づきます。
雪で車が立ち往生した道路でもほぼ遭難状態ですから、状況によっては如何にして自分の命を守ることができるかを考える必要があるでしょう。
今回のJRの場合、気象予想、ポイント修理にかかる時間の見積もり、停めた電車から避難する難易度とかかる時間の予測、多様な現場の状況等、複雑な悪条件が重なって適切な判断ができなかったことは確かでしょう。
実際、車両から一人ひとり降車して電車一編成の乗客が降りるだけでも4時間かかったということですから、雪でポイントが故障した時点で、どのような判断に至っても遭難を避けることはできなかったのでしょう。
近隣の私鉄は、ポイントの融雪装置を稼働していたそうですから、そこが今回の一番の問題であることには疑う余地がありません。
10年に一度の寒波なのですから、「ここで使わなければいつ使う」と融雪装置を動かしておけばよかったとは後からなら言えますが、これまでの経験的に決めたルールに従った結果、予想外の降雪があって過去の経験が仇になったということでしょうか。
今回のことで経験値が上がったことを期待したいです。
ところで通常の鉄道なら、降りたら多少歩き難いにせよ地面ですからまだ良いのですが、モノレールに乗っていて急に止まったらどうなるのかと考えることがあります。
地上からかなりの高さになっているところがあり、ダスターシュートのような装置が設置されていたり、隣に別の車両を移動させて接近したドアの間に板を渡して救助するということですが、今回のJRのように何らかの事態で一斉に車両が停まったときに、そのような悠長な方法で救助ができるのでしょうか?
まあ大きな地震が発生しても、停電さえなければ最寄りの駅までの短い距離だったら、レールの安全確認をしなくても動かしても良いんじゃねぇ、ってか?