信号グランプリ

私が幼少の頃(昭和40年代始めの頃)、交通信号はまず青が点滅してから黄色、そして赤に変わりました。

若い人のために解説すると、青点滅は「もうすぐ黄色になるよ~」という意味。

だから青点滅なら「急いで進めば間に合うよ」という感じだったので、青点滅で止まろうとすると後ろからクラクッションが鳴りました。

つまり黄色は止まれ、もしくはできれば止まれだったのです。

昔は止まることが今より重要視されていましたから、逆に青になればまっすぐに突き進んでいくのが常でした。

反対側の信号が青点滅から黄色になったらすでに発進モードで、全部の信号が赤になることもなかったですから、青になってチンタラしているドライバーなどいませんでした。

信号グランプリと言って、複数車線に並んだ車が青信号と共に一死にスタートする様が、普通の光景だったのです。

時は過ぎて今の日本。青信号になってもすぐにスタートしない車の多いこと!

日本人はほんの数十秒の間でさえ気を抜いてしまって、青信号に反応できなくなってしまいました。

私の限られた範囲で恐縮ですが、ドイツを始めとするヨーロッパの国々、のんびり運転のアメリカでさえも、青信号ですぐにスタートしない車は見たことがありません。

確かに信号グランプリが危険だということで問題視されたことがありました。

しかし、今の日本にはバイタリティがなさ過ぎ、緩み過ぎ感が凄すぎる。

だから生産性も下がりっぱなしで、経済力も下がったままであることが当然のように思えます。

安全な国だからそれでいいという考えもあるでしょう。

でもそれって本当に幸せですか?