これまでも各種ネットテレビを見ていた人たちにとっては、特に変わりはないのでしょうが、ネットTVに馴染みがなかった私のような人には、ABEMAで全試合生中継というのは結構放送のあり方を変えるイベントのように感じます。
NHKも大金を払ってサッカーの放送権を買い取っているみたいですが、全試合生放送というABEMAの前には、いくら大金を注ぎ込んでも色あせてしまいます。
放送はBroadcastというぐらいですから、一斉に時間がないことが特徴でしたが、ネットワーク回線が太くなれば放送のメリットが無くなってしまいます。
更にはネットワークにはオンデマンドという特徴もありますから、放送の優位性は災害時に電波という送信設備以外には影響を受けにくい設備を使っているということぐらいになってしまいます。
日本対ドイツ戦の視聴率も、10%ぐらいはABEMAに持っていかれたということですが、法律や規制に守られた放送が、最大の危機を迎えたと行ってもよいでしょう。
それを今回のワールドカップというイベントで、これまで知らなかった人たちにも知れ渡ってしまったということでしょう。
最後はコンテンツの勝負ということになるでしょうが、テレビ放送がネットTVと共存できるのか、共存する意味があるのか、はたまた放送の存在意義がなくなって衰退してしまうのか、サッカー中継を見ていて放送業界の将来が不安になりました。